自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【勉強会レポート②】緩和ケア勉強会〜患者サポートセンターにおける支援の実際〜

前回に引き続き、基幹病院での緩和ケア勉強会での学びをレポートしようと思います。前回は退院支援の3段階プロセスを紹介しました。

 

ienikaerou.hatenablog.com

 これを踏まえて、実際の事例を取りげます。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

私の感じた学びを紹介します。

 

 

f:id:ienikaero2876342:20170717213358j:plain

 

 

 

事例検討

がん患者さんの死に至るまでの経過

死に至るまでの経過を簡単に説明します。

 

認知症や老衰の場合長期間わたり徐々に機能低下していくため経過が緩やかな特徴があります。

 

心臓や腎臓、肺などの慢性疾患の経過は徐々に低下するのとともに時々、風邪にかかるなどをきっかけに、急激に病状が悪化して死を意識することも経験しながら経過をたどります。

 

がん患者さん死亡の数週間前までは機能は保たれており、病状は悪化してきていますが、日常生活の自分のことは自分でできる状態から、急速に機能低下していく特徴があります。

 

ですので、患者さん本人、家族は機能が低下して、介護が必要になることのイメージをなかなか持てず、支援を受け入れられない現状があります。

 

 

事例

60代の男性、脳梗塞の後遺症で右半身麻痺があり、要介護2の認定を持っていたサービスはベッドなどの福祉用具以外は利用していなかった。仕事を生きがいとして、右半身麻痺はあったが続けてこられていた。今回胃がんを患い、手術、その後、抗がん剤治療を行ってきた。副作用により食べることができず、胃に直接流動食を入れられる胃ろうを造った。家族は同居している妻、独立している娘がいた。

 

今回の事例では、
一貫して、ご本人、家族とも家に帰りたいという希望があった。これは仕事を続けたい思いがあり、抗がん剤での治療費の心配があったのかもしれません。

 

胃ろうを造った時点で退院して、管理や方法を見てもらうために訪問看護ステーションが入っていた。その後自分たちで胃ろうの管理ができるようになったので訪問看護は終了となった。

 

・1回目の入院では骨転移により痛みが出てきており、入院となった。訪問看護の必要性を医師から説明され、再び同じステーションへ訪問看護を依頼した。

 

・2回目の入院では、骨転移での痛みが増強し、我慢できず入院となった。医師から訪問診療を入れることを勧めたが、動けなくなったら入院したい思いがあった。

 

・3回目の入院では再び痛みが我慢できず、今回は訪問診療を使って家でも痛みのコントロールができるように勧めた。しかし、妻は訪問診療を自ら断ってしまった。

 

 

その度に必要性を説明し、情報を提供していたが、うまくいかなかった事例として紹介していました。

 

 

「どんなに言葉を尽くしても・・・」

 

患者さんの、家族の思いは

『最後まで治療をしたい。まだ動けるのにどうして訪問診療を勧められるのかわからない。』

 

医療者の思いは、

『(積極的な治療は難しい)近い未来、病院へ来ることが難しくなることがわかるから、家で安定して過ごしていけるように、痛みをが我慢して過ごすことがなように痛み止めの調整をしてほしい。 』

 

 

色々な情報を示したり、話し合いの時間を設けたが、双方の思いは重なりませんでした・・・

 

 

 

私が感じた学んだ まとめ

 

  この方は訪問看護ステーションが退院後から関わっていたにもかかわらず、痛みが我慢できなくて入院となっています。しかも2回ともです。

 

 

疑問???

 訪問看護は何をみていたの?

 

 

本人が最後まで治療を続けたい思いがあり、この基幹病院への通院を希望しています。

 

ですので、訪問看護は基幹病院の主治医と密に連絡を取り、
痛みのコントロールを自宅でできる限りすることが必要だと思いました。

 

痛みの評価を毎回の訪問で行えていたのか。

痛いと正直に言える人間関係が築けていたのか。

 

 

医療者として、人と人の関わりをおろそかにしては、本当に目の前の患者さんを救うことをはできないと思います。

 

やはり、人間関係がとても大切だと思いました。

本当にその患者さんの家族のニーズに応えてられているか考えるのが大事ですね。

 

 

私はきちんと患者さんと向き合えているのか、本当の思いを聞いているのか、心を許してくれているのか・・・

自問しながら、今日も訪問看護の現場に全力です!!

 

 

 

 

~どうか介護、在宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと、悩んでいること・・・反対に嬉しかったことお聞かせください。

私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

【勉強会レポート】緩和ケア勉強会、患者サポートセンターでの支援の実際を通して退院してくるときの支援は3段階に分かれています。

【在宅療養】

 

私が勤めている訪問看護ステーション近辺の病院や居宅介護支援事業所(ケアマネージャーさんの事務所)では勉強会を盛んに行っています。

 

今回は基幹病院の緩和ケア勉強会での学びのレポートをお伝えします。今回のテーマは〜患者サポートセンターにおける支援の実際〜です。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

f:id:ienikaero2876342:20170714063229j:plain

 

緩和ケア勉強会①

今回の勉強会は〜患者サポートセンターにおける支援の実際〜のテーマで行われました。

 参加は病院の医師、看護師を中心に、ソーシャルワーカーさんや薬剤師さん、地域の訪問看護ステーション、ケアマネージャーさんが参加されていました。

早速内容をレポートし、私なりの解釈、説明を加え、わかりやすくお伝えしようと思います。

 

現在、ほとんどの病院には「地域連携室」「退院調整看護師」「医療相談室」などという部署があります。ないところは、以前は外来看護師が行なっていたという経緯もあり外来で兼務されているところもあります。

 

病院での退院支援の3段階プロセス

①ステップ(外来〜入院時48時間以内)

病棟看護師の役割として、退院を見据えた支援が必要かどうかスクリーニングをし、アセスメント(根拠のある判断)を行う。

 

②ステップ(入院3日目〜退院まで)

病棟看護師と退院調整看護師の双方の役割として、患者の受容支援と自立支援として病気の治療とともに退院後の生活のイメージを患者と家族と相談していく。

 

③ステップ(必要となった時点〜退院まで)

退院調整看護師の役割として、退院が可能となるための介護保険などのサービスの検討、調整を行う。

 

このように退院支援のプロセスは3段階に分かれています。

 

入院してきた時点でその方が退院するためにはどんな状態(病気の状態に加え、身体機能がどうか、精神状態はどうかなど)であれば、退院し在宅生活が可能かどうかをかなり早い時点で考える必要があるということですね。

 

入院してきた時点で生活歴などを話したりアンケートで答えたりすると思います。その時に家の状態(バリアフリーなのか、ベッドで寝ているのか布団なのか、2階なのか、エレベーターはあるか、近所で買い物ができるかなど)などの情報も集めておくことが必要です。

 

 また、②のステップでは病棟看護師とともに退院調整看護師も関わっていく必要があります。ここでいう退院調整看護師とは、先ほど述べた「地域連携室」「退院調整看護師」「医療相談室」の看護師やケースワーカーを指しています。

 

 入院した時点で、退院をイメージしてどんなふうにしたらいいかをケアプランを病棟看護師は立てる必要があります。

もし、すでにケアマネージャーさんがいて介護保険を利用しているような方は、ケアマネージャーさんからも情報提供があると思いますが、入院した時点で病棟看護師に現在、介護保険サービスを利用していて、〇〇さんというケアマネージャーさんが担当していることを病棟看護師さんにお伝えしておくといいと思います。

 

 

 

 

f:id:ienikaero2876342:20170717213358j:plain

 私が病棟で働いていた時は、在宅療養がどんなものか、退院するとはいうものの、障害を抱えてどうやって暮らしていくのか、日中に世話をしてくれる人がいるか、車椅子を自宅で使うスペースがあるかなどはっきりいってよく理解できていなかったと思います。

まして、ポートによる在宅中心静脈栄養など医療器械を使用するような患者さんを、どうやって家族の力でみていくのかいつも不安でした。

 

しかし、現在は訪問看護をしているので、ご自宅での療養生活がイメージできます。患者さんの身体能力を評価し自宅で過ごすための手段やサポート(介護保険サービスや公的サービスなど)を考えることができるようになりました。

日本看護協会出版会が出している「看護につながる在宅療養移行支援」の中では、急性期医療現場の医療従事者たちが…在宅療養へ移行するのに最も重要なことは地域居住の継続であり、そのためには介護保険制度を理解する必要がある。とはっきり述べています。

 では、どうやって介護保険を学べばいいか、最も早道は介護支援専門員(ケアマネージャー)試験への挑戦と書かれていました。(笑)

ちょっと、これは病棟でフルに働きながらでは結構大変ですね。

 

私も平成27年度に取得していますが実は相当苦労しています。その時の合格率は全体で19.2%ですので、難関な資格です。

 

どうぞ、挑戦する方はがんばってくださいね。応援しています。

もし、試験を受けるつもりがないのであれば、少しずつでも介護保険を理解するために学んで欲しいです。このブログもお役に立てると幸いです。

 

では。

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

 

 

 

 

 

【認知症】認知症サポーターになろう。正しい知識と理解があなたの生活もお隣さんのおじいさんおばあさんの生活を支えます。

認知症サポーター】

 

みなさんは「認知症サポーター」「オレンジリング」というものをご存知でしょうか?

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

f:id:ienikaero2876342:20170711000650j:plain

 

認知症サポーターとは

全国に認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けをする「認知症サポーター」を養成し、認知症高齢者等に優しい地域づくりに取り組んでいます。

 

www.caravanmate.com

 

これは厚生労働省もすすめているもので、今後、高齢化社会を支えるケアの仕組み、『地域包括ケアシステム』というものを推しすすめています。

住み慣れた地域で病気や介護が必要になっても暮らしていくことを目標とし、地域の病院、訪問看護ステーション、ケアマネージャー、介護サービス事業所、ボランティア、近所の人々を一緒に巻き込んでみんなで、病気を抱えている人、介護の必要な人を支えていくシステムです。

 

 

前回の記事にもありましたように、認知症に対しては正しい知識と、対応方法を知っていなければ、症状を重くしたり、困ってしまうことが多いです。

知らないものや知らないことに対して不安は大きいものです。

 

 

どうやったら認知症サポーターになれるの?

認知症サポーター養成講座は、地域住民、金融機関やスーパーマーケットの従業員、小中、高校の生徒など様々な方が受講できます。

 

講座は1回90分で受講すると、「オレンジリング」という目印をもらえます。

平成17年度から始まった事業で現在のサポーター数はこのくらいになりました。

認知症サポーター数 合計 9,066,685

(うちキャラバン・メイト数 139,637人)[平成29年 6月30日]

すごい数ですね!

f:id:ienikaero2876342:20170718211819j:plain

 

 

 

私の母も、町内の婦人会で講習を受けて、オレンジリングを持っていました。

意外にいろんな所で行っているようですね。

 

 

前回書いたように、

正しい知識や理解が認知症には欠かせませんので、このような活動を応援していきたいですね。

 

ご興味がある方は是非、市町村のホームページ、広報誌などをチェックしてみてください。また企業や団体で依頼することもできます。上記の認知症サポーターキャラバンのホームページをご覧ください。

 

また、小学生に向けての認知症サポーターの講習も力を入れているようです。

 

私は、小学生などの地域の力が地域包括ケアに必要なボランティアの部分になると考えます。
小学生は基本的に単独で地域(小学校校区)から出かけることはありません。家の近所の高齢者との関わりを持ち、もしも、近所の高齢者が認知症になってしまった時、馴染みの小学生が少しだけ、ゴミ出しを手伝ってくれる。安否確認をしてくれるなどの支援ができるのではないかと思います。これは認知症に限ったことではなく、病気で療養が必要になった場合でも、家族や親族の支援が受けにくい高齢者独居や高齢者夫婦などの生活も支えていけるのではないかと思っています。

核家族世代が多い最近では、祖父母や曽祖父曽祖母との生活する機会も殆どありません。高齢者と関わりがほとんどないので、お年寄りに対する理解やイメージが乏しいと思います。こういった環境で育った方達がいざ介護士や看護師になったとしても、頭ではわかっていても感覚的に理解することが難しく、仕事がしにくくなることが起こるのではないのでしょうか。このようなことが極力少なくなるように、小学生、未就学児の時点で高齢者との関わりを持つ機会を作っていければと思います。幸いPTA役員をさせていただいているので今後この認知症サポーター講習を企画してみようと思いました。

今後の様子はまたこのブログで報告させていただきますね。

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

【認知症】認知症についての理解を深める活動があります。寸劇から認知症のケアのイメージが持て、協力の一歩になりました。

認知症

 

認知症は2025年問題でもよく取り上げられていますが、
65歳以上の4人に1人が認知症の時代が来ると言われています。これは推定ですが、実際は認知症予備軍も含めるともっと恐ろしい数字なるかもしれませんね。

そうなると、家の周りに住んでいるおじいさん、おばあさんの中に数名が認知症、ということも考えられます。

もしも、徘徊と言われる症状で道に迷っているような様子なら、皆さんどうされますか?

 

今回は素敵な取り組みを行っている自治体の記事があったのでそれを紹介したいと思います。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

f:id:ienikaero2876342:20170608221031j:plain

 

 

 

 素敵な取り組みをご紹介します

毎日新聞の2017年7月15日付けの記事で、認知症についての学びとして
守山市立明富中学校 認知症への接し方受講 』の記事がありました。

 

https://mainichi.jp/articles/20170715/ddl/k25/070/558000c

 

 

 

認知症の啓発活動をしているボランティアが、認知症患者と介護者を演じる寸劇を中学生に披露。食事直後に食べたことを忘れた患者さんに対し、「さっき食べたでしょ」などと対応すると「いや、食べてない」とケンカになるのに対し、患者が得意だった洗濯物たたみを手伝ってもらうと、食べてないと思っていたことも忘れ、ケンカにならずに済むことなどを紹介した。』

記事抜粋

 

寸劇にすることで、実際に見てイメージしやすいですし、記憶に残ります。

 

私も実際に、認知症の患者さんとは関わることが多いですが、大抵、患者さんが言っていることを否定するとうまくいかないのです。

 

「ご飯を食べてない」

「もう!さっき食べましたよ」

→「あら、それは困りましたね。ちょっと何かないか見てきます。待っててください」…(待っているうちに忘れていることも多い。)

 

「家に帰るのに車を回してくれ。今日中に帰らないといけない」

→「ここの施設にいるんですよ。帰る家はありません」。

→「では車が来ていないか、確認しましょう。どんな車ですか?」などと言って少し違う話をする

 

などの対応を考えています。

 

毎日のことですので、嫌になってしまうことやイライラしてしまうこともありますが、

なるべく否定しないほうがいいようです。

なので、とりあえず「そうですか」と受け入れてみるだけでもいいと思います。

 

 

 

エマニュチュードのケアにもありましたが、
警戒を解くこと、私はあなたの味方ですというメッセージを示すことがよいようです。

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

今後、認知症の方が自分たちの暮らしている近くに増えることは間違いないでしょう。

あの家の人はおかしいから放っておいたほうがいいなどということならないように、認知症のことを理解し、対応方法まで皆さんが知っていることが重要ですね。では。

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

  

【介護保険サービス ヘルパー】訪問介護(ホームヘルパー)を利用して、自立を支えるためのケアプランを立てています。

介護保険サービス】

今回は介護保険サービスの訪問介護ホームヘルパー)の内容についてお話しします。

このサービスを利用してている人も多いと思います。ヘルパーさんという言い方が一番馴染みがあるかもしれません。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

f:id:ienikaero2876342:20170608220208j:plain

 

 

 訪問介護とは

 

ホームヘルパーという言葉の方が馴染みがありますね。

 

ヘルパーさんを頼んで、買い物をしてもお願いしている、

ヘルパーさんがオムツを替えてくれる、

ヘルパーさんに着替えを手伝ってもらう、

ヘルパーさんにご飯を作ってもらう、

ヘルパーさんと一緒に病院にいく・・・

 

など、たくさんのサービスを提供しています。

 

訪問介護ということですので、介護全般をすべて行います。

ここで、訪問看護という言葉とよく混同している人がいますので、ご注意ください。

よかったら、違いを過去記事からどうぞ

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

 

介護とは・・・

『高齢者・病人などを介抱し、日常生活を助けること』と書いてあります。

 

 

日本の介護保険の考え方は、なるべく自分でできることは自分でする(自立)ことを助けるということが大前提です。

 

日常生活を助けることが手段であって、目的はなるべく自立することです。

日常生活は、

掃除、洗濯をする。

料理をして食事を用意して食べる。

トイレに行く、用を足す。

お風呂に入る。

着替える。

ゴミを出す。

テレビを見る。好きな本を読む。趣味の物を作る。など、

楽しみの時間も生活の一部ですね。

 

このような日常生活の行為が、何かしらの障害や身体機能の低下があり、
思うようにできないときに介助を受け、なるべく自立した生活を続けることが大切です。

 

今ではあまり聞くことはありませんが、

介護保険がスタートした頃は、ケアマネージャーは御用聞きと言われていたそうです。

できないを助けることを目的にしているため、なるべく多くのサービスを入れるとこが大事という考え方もあったようです。

 

しかし

今は、2025年問題も控えており、限りある財源をどう使うのか、公的なサービス(介護保険サービスや生活保護障害者自立支援法など)に全て頼らない様に、市民のボランティアを活用することなどを推奨するようになってきています。負担割合も全て1割だったが、現役並みの所得がある世帯に2割負担をお願いするようになりました。

 

介護が手段であって、目的ではないことを意識し、患者さんの生活を支えるケアプランが求められています。

 

 

例えば、

70歳の男性。脳梗塞の後遺症で左片麻痺(左半身に麻痺があり動きが悪い状態)の方がいました。

リハビリを頑張ったので、なんとか杖の支えがあれば10mぐらいは歩くことができる状態です。左手はあまり握力はなく、細かい動きはできません。

 

生活は一人暮らしです。要介護2の認定となりました。

家は比較的新しいマンションでほとんど段差などはありません。

 

 

退院した時に困ることはなんですか?

 

 

①買い物に行けない。

②ゴミを自分では出せない。

③お風呂は手すりなどはなく、一人では入れない。

④布団に寝てしまったら起き上がるのが大変。

まだまだリハビリが必要・・・などたくさんの課題が思いつきます。

 

訪問介護(ヘルパー)を利用することにします。

 

①に対して、週に1回の買い物をヘルパーさんにお願いします。

→買い物をしてもらうことで、右手は使えますので、今までのようにとはいかなくても簡単な調理をしたりすることができます。(調理して食事をすることが自立します)

 

②ゴミ出し、掃除など少し無理をしないといけない家事をヘルパーさんにゴミの日に合わせて週2回お願いします。

→無理をして体を痛めたり転んでしまうリスクを減らします。今の体調を守りながら、できることを続けながら快適な(綺麗で生活しやすい部屋で)一人暮らしをなるべく続けることができる。(自立した生活)

 

③に対しては訪問看護にお願いする。住宅改修を考える。

 

④に対してはベッドのレンタルと継続的な訪問リハビリや通所リハビリなどに行くなど…

 

と、このように考えてケアプランを作成しています。

 

もちろんご本人のしたいこと、してほしいことを織り交ぜながら、ケアプランを立てますが、ただのお手伝いさんのヘルパーさんではいけないのです。

 

 

まとめ

・ケアマネージャーさんは自立を助ける目的の手段としてホームヘルパーさんをお願いしています。

・限りある介護保険サービスを上手に利用して、自立した楽しみのある生活を送って欲しいです。

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

 

 

住み慣れた家で安心して最期を迎える。それは最期まで自分の選択を貫くことかもしれない。

【住み慣れた家で安心して最期を迎える】

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

 

最期を想像してみるf:id:ienikaero2876342:20170714063229j:image

大切な人が愛する家族や大切な物に囲まれて、最期に目を閉じる

 

自分が死ぬ時、何を選択したいと思いますか?

病気を患って、死を覚悟する時

巨大な不安が押し寄せてくると思います。

 

 

本当に自分のことなのか?

何かの間違えではないか?

死んだらどうなるのか?

痛いのか、苦しいのか

 

 

ガンの告知を受けた人が体験すると言われている心理過程があります。

 

①否認

告知を受けて、ショックのあまり事実を受け入れることができず、
「自分がガンになるはずがない。」と事実を受け入れることができない否認の気持ちです。



②怒り

「どうして自分がガンにならなければいけないんだ!」などと
周囲の人に当たり散らすようになります。



③取り引き

ガンを認め死を覚悟とするももの、もし治って元気なれるのであれば〇〇をします。などと神様と取引をします。



抑うつ

怒りや取り引きの後に多く見られることがあるのが「抑うつ」です。

 

気持ちが落ち込み食欲がなくなる。

笑顔が減り誰とも話したくない気持ちになるのが抑うつです。


⑤受容

 

ガンである自分を受け入れ、治療に向き合い、

また、死を受け入れる準備を始めます。



 

 

自分の人生

落ち込んでも悩んでもいられない。

ちゃんと最期をどう過ごすのか

選択したい…

 

 

 

日常のちょっとしたことを選択すること。

 

これは、私たちは毎日、小さな選択を繰り返して生活しているということです。

何時に起きよう?

今日の着る服は?

朝ごはんはパンにしようか。

 

何時の電車に乗って、

こんな仕事をする、

お昼はあそこのラーメンを食べよう

 

帰宅したら、お風呂に入る?それともご飯が先?

今日は疲れたから10時には寝よう

 

など、様々なことを自分で選択し実行しています。

 

時々、その選択を否定したり、こっちの方がいいとアドバイスしてくる人もいるでしょう。でも、最終的に行動をするのは自分です。

 

辛い時、なにもできないと思う時、

その小さな選択に目を向けてみてください。

何かを必ず選択して
自分の人生を確かに歩んでいるのです。

 

小林麻央さんが亡くなる3日前にあげていたオレンジジュースの記事。

お母さんが絞ってくれたオレンジジュースを飲むことを選択し喜びを感じている。

自分でそれを選ぶことができていましたね。

 

最期まで、自分の選択を貫くことそれができるのが自宅なのかもしれません。

また、考えていきたいです。

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

 

【在宅療養】薬カレンダーを用意してもちゃんと飲んでくれない時のあの手この手の話

【内服の管理】

 

病気の安定のため、症状の緩和のために大切なのがお薬です。

 

お家でのお薬の管理ってどうしていますか?

 

前回、お薬カレンダーを利用すると管理しやすいという話をしました。しかしこのお薬カレンダー、ただ分けていても飲んでもらえないことがあります。

 

お薬カレンダーにまつわる失敗談をお話しします。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

f:id:ienikaero2876342:20170619090535j:plain

 

お薬カレンダーに分けたら終わりじゃない

 

 私が担当していたSさんは、まもなく90歳を迎える高齢で6歳年下の弟さんと2人暮らしでした。

慢性腎不全と気管支喘息をお持ちでしたので、内服をしっかりすることがとても大切な方でした。

 

入院中は看護師の指導のもと、お薬カレンダーを病室のベッドの脇にかけ、食後に飲むという方法で管理していました。

f:id:ienikaero2876342:20170711003448j:plain

 

退院前から、この方法で十分練習し、ほとんど見守りでできるようになったということでおうちに帰ってらっしゃいました。

私は退院してから訪問看護でSさんのお宅に行くことになりました。

 

訪問看護の目的は…

 

 病状の観察(症状が出ていないかなど異常の早期発見)

 お薬の管理

 退院後で生活に慣れるためのリハビリ

 

といったところです。

 

週に1回60分の訪問でお薬を分けたり、リハビリを行っていました。

 

お薬カレンダーは入院時からも利用していましたので、確認だけでも十分かな思っていたのですが…

しかし、朝起きるのが遅いのに加え家に帰ってきてホッとしたのか、
薬を飲まないではありませんか。

訪問のたびに薬がカレンダーに残っているのが気になります。

 大抵、本人は飲んだとおっしゃいますが(笑)

 

カレンダーは一目瞭然、飲んでいないことがわかってしまいます。

 

こんなSさんでも、きちんとしていて、
飲んでいないことが気まずいようで、
訪問するとカレンダーはほとんどなくなっているのですが、

 

居間の仏壇の引き出しに、大量の薬が入っていることが発覚するのです。

 

高齢のご兄弟ですので、弟さんにお薬を飲むように言ってくださいとお願いしてもほとんど期待できません。

f:id:ienikaero2876342:20170712090427j:plain

 

そこで、

きちんと飲むまで習慣化できるように考えたのが…

 

 訪問回数を増やす作戦!

→ほとんど毎日訪問されるのは嫌だ。

 一週間で断念となった

 

毎日電話で飲んだか確認する作戦!

→そのうち電話に出なくなった。

 2週間ぐらい。

 

続いて…

 

病状の変化はないから見守り作戦!

 

→こっそり(ちゃんとケアマネージャーさんとご本人との相談して)
訪問回数を週2回に増やし、デイサービスにも週2回言っていたので週の半分はきちんと内服が飲めることを確実にする。

 

 

 

 

これが、このSさんの最善策となりました!

 

週に4日でもきちんと内服が飲めるので

おかげでほとんど病状は変化なく過ごせるようになりました。

 

本当はよくないことかもしれませんが、0よりは1、1よりは4です。

 

 

 

 まとめ

このように、入院中にできていたからと言って、
ただ、準備していればできるというわけではないこと、療養生活を支えてくれる家族や介護者がいるか、ご本人の能力はどうか?などを合わせて考え、支援する必要があります。特に高齢者夫婦世帯や認知症の方、一人暮らしなどでは支援してくれるマンパワーが不足します。介護保険サービスを上手に利用していくことや他の手立てを考えることがとても大事です。真剣に向き合えば向き合うほど課題が出てきたりするので、在宅は一筋縄でないかないところもあります。しっかりとした専門職の支援も大切ですので、

困りごとを抱えずに話してみてほしいです。

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。