自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【在宅療養】介護保険サービスを利用しながら100歳でも一人暮らしでのんびり過ごす方法

【在宅療養】介護保険サービスを利用しながら100歳でも一人暮らしでのんびり過ごす方法

 

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい

訪問看護師 ケアマネージャーの西山です!

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先日、私が担当させていただいている患者さんが、めでたく100歳を迎えました。

 

 

 

実は、私の担当で100歳は初めてです。しかも一人暮らしなんです。すごいですよね。

今回は100歳でも自宅で訪問看護など介護保険サービスを利用しながらのんびり過ごす方法をご紹介したいと思います。

 

見た目も若い!100歳とは思えない。

 



 私の担当している患者さんSさんとの出会いは、数ヶ月前です。
担当者の交代で引き継ぎました。初め、お会いした時の印象は80歳ぐらいのおばあさんでした。
耳が遠いとはいえ、普通の声の大きさで会話がほとんど可能でしたし、いつもスカート姿で、笑顔で迎えてくれます。

食事も自分で簡単なものは今でも調理していますし、週に1、2回はシルバーカーを押して近所にお買い物も行きます。

 

 

 

 

病気とともに暮らす

 

 


病気は、糖尿病があり、インスリンの自己注射を毎日行っています。老化に伴い、心臓や腎臓の機能低下などもあります。右足が痛くて、引きずるような感じであまり膝が上がりません。

糖尿病は自己管理が大切な病気です。食べるもの、食べた量によっても血糖が変動してしまいますので、毎朝の血糖のチェックも必要です。忘れないように手帳に書き込み、注射したこともチェックしています。しかも、もし血糖が70以下と低いときはインスリンは打たないというルールも守っています。

 

とにかくしっかりしていますので、内服薬の飲み忘れはほぼありません。

 

病院への受診は一人では行くことが難しいので、訪問診療を利用しています。

訪問診療は2週間に1回のペースで往診し、体調や症状を確認しながら、薬の処方をしてくれたり、血液検査を受けられています。

 

 

介護保険サービスはどんなものを利用しているのか

 

(要介護1)



週2回のヘルパーさん(60分)

・主に買い物
・掃除をしてもらます。

 


週2回の訪問看護(30分)

・病状や体調の確認、リハビリ、足浴や爪切りなど

 

週1回の訪問リハビリ(60分)

・リハビリ(歩行訓練、筋力強化)

 


デイサービス週1回 

・入浴介助 
・他の人との交流や手芸を楽しむ。


介護用電動ベッドと手すりのレンタル

・足が痛く不自由なので、段差の解消や寝起き、立ち上がりがしやすいように利用しています。


住宅改修


・2回へ上がる階段に手すりを新たに付け足しました。
なんと、2階に上がって、洗濯物を干したりガーデニングもしているんです。足はすり足でもしっかりと階段の上り下りができるのはその動きに対して手すりの位置や高さなども工夫、調整して設置してあります。

 

 

 

 

 

リハビリの重要性

 

 介護保険サービスの内訳を見ていただきましたが、生活を支えるヘルパーさん、デイサービスももちろん大切ですが、リハビリの重要性をお話しさせてください。

 

週3回のリハビリのチャンスがあります。

体調によっては十分の行えない時もあると思いますが、生活動作以外に負荷をかけて動かすことで現在の生活を維持することができると考えています。健康だとしても意識して運動をしないと、肩こりや腰痛など起こりやすかったり、体調の不調が起こりやすいものです。きちんと運動する機会を定期的に持つことが、体力の維持を支え、結果、彼女の生活を支えているのです。

 

 

100歳前日の会話

 

私の訪問は誕生日の前日でした。

小さな花束と誕生日カードのささやかなプレゼントを持って訪問しました。

 




Ns:「1日早いけど、お誕生日おめでとうございます。」

 

Sさん:「ありがとう。めでたくはないんだけどね。100まで生きたんだから、もう十分でしょう。」

 

Ns:「・・・笑」

Sさん:「明日目が覚めないってこともあるかしら笑」

Ns:「それ、でも一番いいやつですね。みんなビックリしちゃうけど笑」

 

 


こんな風に、冗談を言ったり、笑ったり。
頭の中もいつでも若々しくて、私は訪問看護の時間はガールズトークを楽しませてもらっています。




どうか、いつまでもお元気で過ごせますように!

 

 

100歳お誕生日おめでとうございます。

 

 

 

【介護支援】介護疲れを解消する方法とは。現役訪問看護師が教える、解決策とは?介護保険サービスの利用。人に頼る。諦める、まあいいか。

 【介護支援】

 

オムツ交換に、着替えの介助。
食事の準備。それから食事を食べさせて。
フラフラどっか行ったりするから目も話せないし・・・。
酸素の管もあったり、吸引しないとゴロゴロ苦しそう。

薬もちゃんと飲ませないと・・・・。

 

介護は大変。

 

 

そう思っている人も多いのではないでしょうか?

 

ー目次ー

 

 介護に正解はない

介護と一言で言っても、それぞれの状況が違いますので、どれが正解とか、どれがダメとか言えないものです。

なので、

 

一旦。

 

「これでよし!」


から始めましょう。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい

訪問看護師 ケアマネージャーの西山です!

 

 

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介護保険サービスの利用

 

 介護が必要な状態の方には介護保険を利用できる人とそうでない人とがあります。

 

ienikaerou.hatenablog.com

 介護保険が使えない人は

介護保険が使えなくても、障害者自立支援法によるサービスや助成があります。

 

中でも高齢者の介護状態の患者さんは要支援、要介護の認定を受けている人がほとんどです。

 

介護保険では様々なサービスを受けることができます。
負担額は所得に応じてですが、1割ないし2割で利用することができます。


自宅で受けられるサービス

・訪問看護

・訪問介護(介護タクシーもここに入る)

・訪問入浴

・訪問リハ(病院から理学療法士さんが自宅でリハビリをしてくれます)

・通所介護 

・通所リハビリ(病院が行なっているデイサービス)

ショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)

福祉用具貸与 

福祉用具購入(限度額10万円)

・住宅改修(限度額20万円)※要介護度が3段階以上悪くならないともう一度利用できません。

・定期巡回型、随時対応型訪問介護看護

・夜間対応型訪問介護

認知症対応型通所介護

・小規模多機能(料金が定額)

グループホーム

・看護小規模多機能型居宅介護(サービス料金が定額)



 

様々なサービスがあります。


市町村の介護保険パンフレットなんかによく書いてあるので、自分の困りごとが解決できるサービスが無いか調べてみましょう。

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 ケアマネージャさんに相談

 何と言っても、頼るべき存在なのはケアマネージャーさんですね。

 

ケアマネージャーさんの正式名称は「介護支援専門員」です。介護を支える専門家なのです。

 困っていることや、大変だと感じていることをケアマネージャさんに相談していますか?どんなことでも、日頃感じていること、思っていることを話しましょう。話すということはとても大事です。人に話すことが悩み事の解決の第一歩になることがほどんです。「よくしてもらってるのに、言いづらい」とか、「こんなことを言ったら冷たい人だと思われる」とか私たち日本人は特に他の人から見た私を気にしがちです。特に、悩みを人に話すのはカッコ悪いと思っているのは危険です。
  

 現在、特に介護保険を利用していない方は、どこに相談してらいいかわからない人もいるかと思います。その時は、地域包括支援センターという名前の施設が必ずご自宅の近く(中学校校区の範囲で)にありますので、そこにまず相談するとスムーズです。

 

 ケアマネージャーさんは月に1回は必ずご自宅を訪問し、現在の様子がどうか?サービスの利用状況がどうか確認に伺います。

もしも、ケアマネージャーさんが「お変わりないですか?ハンコください。」の一言で帰っていくのであれば要注意です。


ゆっくりとご本人の状況、ご家族の介護状況を確認するために話をしっかり聞いてほしいものです。

 

 

人に頼る

 

 先ほども話に出ましたが、特に日本人は他人から見られた私を気にしがちです。



・「自分の親の面倒をみないのはおかしい。薄情者だ。」

・「嫁だから言われたようにしないといけない。」

・「近所の人の手前、断れない。」

・「みんな頑張っているのだからもっと頑張らないと。」

 

 

などの
感情、考え方で自分の首を絞めていることはありませんか?

 

 

また、

「他人が家の中に入ってこられるのは嫌だ」

 

などと思う方もいますね。特に地域性などもこれには関係しているようです。

 

 

 実際、そのような考え方で介護を頑張り続けることで、介護者の健康を損ねたり(持病の悪化や腰痛、うつ病介護離職など) 本来大切だったはずの家族に嫌な感情を抱いたり、行き過ぎると虐待につながるケースもあります。



思い切って、「人に頼る」をしてもらいたいです。


 まず、他人は思いの外、自分のことにあまり関心はありません。

今日会ったご近所の人の洋服、どんなものを着ていたか覚えていますか?なんの話をしたかきちんと言えますか?

そんなものです。

他人から見た自分の評価なんていうものは大して重要ではありません。

それより介護をしている自分が何をするのか、何は他の人に頼めないのか、逆に人に頼めるのかなど、自分がいいと思えるの介護のはなんなのかを考えてほしいです。

これだけは人に譲りたくない、譲れないものはご自身がしたほうがいいです。

介護している今の時間も自分の人生の大切な一部となっているからです。


そう考えた時、人に頼めることがあることに気がつくと思います。

ヘルパーさんを利用したり、デイサービスを利用することで自分が頑張りすぎないでいられると思います。
また、家族の中での分担を決めたり、また親戚、兄弟などでの役割を決めるたり振り分けることに繋がっていきます。

 

 

諦める、まあいいか。

 

 介護をしていて、思い通りにならないこと、理不尽なことたくさんあると思います。
特に認知症などがありますと、徘徊や奇行など目に見えて大変なことがありますね。見守りや片付けなど本当に大変です。


 子育てをしていてもそう思うのですが、

 

たいてい、人は自分の思い通りにならない。

 

 ですから、諦めるということはとてもいいことです。

 

そうは言っても、自分の親となれば、

「昔は仕事もできてかっこよかったのに、こんなこともできなくなって…」と

本当はもっとできるんじゃないか、また元気になってほしいと期待もしてしまいます。

 

そのご家族にしかない家族関係があります。

 

 うまく、オムツが交換できない。着替えが大変。などということもあると思います。介護技術の問題もあると思います。


「まあいいか」

 

それでいいと思います。必ず一生懸命やっているのだから。

現状を諦める、まあいいかで受け止められる方がずっと楽です。

 

そして、無理をせずに自分のできる範囲のことを楽しく行っていくのが介護疲れを引き起こさないと思います。

 

 

まとめ

 介護疲れを解消する方法をして、3つの解決策を提示させてもらいました。現状を受け止め、今の自分がしたい介護を行なっていくことです。自分がしたくない、できないことは専門家に任せることも必要です。そのためにケアマネージャーさんに相談したり話を聞いてもらうことがすごく大事です。介護を受けるご本人もですが、介護をする家族もみんな自分の人生の一部なのです。疲れない自分らしい介護をしていってほしいと思います。

 

 

 

 

【訪問看護】訪問看護ってどんなサービス?訪問バッグの中身を公開します!

 10月入職なので、私の訪問看護経験も5年目に突入しました。今までたくさんのことを学ばせていただきました。たくさんの患者さんのご自宅やグループホームにも行かせてもらいました。

 

今日は今までの体験を通じての私の相棒、「訪問バッグ」を公開したいと思います。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい

訪問看護師 ケアマネージャーの西山です!

 

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ー目次ー

 

訪問看護の必需品

 

訪問看護では訪問看護ステーションから直接患者さんのご自宅へお伺いしています。
その時に持っていくのは訪問バッグです。
ほとんどこのバッグ1つで出かけます。

 

意外に身軽です。

 

初めからネタバラシ。

すごいものはちっとも入っていません。

 

具体的には

 

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・体温計

・血圧計

・パルスオキシメーター
(動脈血にどのくらい酸素がきちんと含まれているかを測ることで、内呼吸がきちんとできてるかを見ています)

・聴診器

・アルコール綿

・筆記用具

・マジック

・記録用紙

スマホ

タブレットiPad)

・テープ類(2、3種類)

・ディスポ手袋

・ビニールエプロン

・手指消毒用アルコール

・体操のパンフレット

・痛みスケール表

・爪切り、ニッパー

・点滴セット一式(点滴の管の部分)

・口腔ケア用のブラシ

・ガーゼ

・ビニール袋(大・小)

・タオル

 

これだけです。

 

 

 

ね、大それたものは入っていませんでしょ。

 

病状の観察

 

訪問看護で一番大事にしているケアで、体調、病気の状態の確認があります。

前回から今日までの体調の変化を伺いながら、現在の身体の状況を確認していきます。その時に体温計や血圧計、パルスオキシメーター、聴診器を使います。

 

血圧計や体温計など数値からも判断することは大きいですが、聴診器を当てて聞き取れる情報もとても大切にしています。

 

看護師は胸に聴診器を当てて呼吸の音、心臓の音を確認しています。

 

呼吸音に関して、ただ雑音があるというだけではなく、数種類ある雑音を聞き分けています。どこの部位でどんな雑音があるから、今の呼吸の状態に苦痛があるのか、きちんと酸素が全身に届いているのかなどと合わせて判断しています。

心雑音に関しても、特に小児などでは心臓の奇形があるような子供に対して、きちんと聞き分けないといけない雑音があります。

 

 

 

清潔ケア

 

高齢者では、だんだん老化とともに目が見えにくくなったり細かい

作業ができなくなったりしますので、爪切りを行うことが多いです。
足の爪などは爪白癬などで爪が硬く厚く変形している人も多いので、ニッパーも大活躍です。寝たきりの患者さんは歩かないので足の爪が伸びるのがびっくりするほど早いですね。

また糖尿病の患者さんはつま先の血行障害などが起きやすく、感染症にもかかりやすいので、足浴をしてつま先のケアをすることも多いです。

ビニールエプロンは感染予防のため、オムツ交換や傷の処置の時に使います。他にも、入浴介助の時は濡れないようにカバーするためにも使用します。

ズボンをまくってビニールエプロンをつけて一緒に浴室で介助します。

 

 

 

タブレットスマホ

 

最近は電子カルテの導入やテレビ電話が簡単にできるようになり、必要時は画像を他のスタッフに診てもらったり、医師に直接相談します。現在の訪問看護ステーションでは患者さんの情報もタブレットの中に入っていますのでカルテがなくても情報の共有が簡単にできるように工夫しています。

また、よく写真を撮らせてもらったりしています。傷や褥瘡(じょくそう)だけでなく、時々は療養環境やご本人の様子も記録しています。誕生日などの記念日にご家族の写真を撮ってプレゼントもしています。

 

 

ビニール袋

 

ゴミを入れるだけではなくて、実は使えるのがビニール袋です。

45Lや60Lの大きなゴミ袋はオムツ交換や洗浄を行う時にベッドを汚さないためにベッドと患者さんの間に敷いたりしています。

 失敗があるので分かるのですが、オムツ交換や洗浄で間違ってシーツまで汚してしまうことがたまにあります。もし、シーツまで汚してしまうと大変です。一気にシーツ交換、着替えまで必要になってしまいますので、汚さないように一工夫が大事です。

私たち介助者も大変ですが、患者さん本人にも負担をかけてしまいます。

 またベッドの上で、患者さんの体を動かす時にも使えます。

肩からお尻にところにビニール袋を敷いて、体をベッドの上下に動かすとスルスルっと動かせるので、介護者にも優しいですし、本人もずるっと引っ張られないので痛くなったりしないので楽です。特に褥瘡などがお尻にある方にはとてもいいです。お試しください。

 

 

 

まとめ

 

といった感じで、訪問バッグには機能的で必要最低限のものが入っています。

身軽に動けていますので、困ったことがあれば、訪問看護は24時間加算をいただいている患者さんにはいつでも急いで訪問できます。

 

 

 

 

~どうか介護、在宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと、悩んでいること・・・反対に嬉しかったことお聞かせください。

私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています

 

 

【勉強会レポート】在宅(施設・自宅)看取りセミナー2017年9月16日メディケアアカデミー②

【勉強会レポート】②


今回もメディケア・アカデミーのセミナーの続きです。

 

 テーマは在宅(施設・自宅)看取りセミナー」ということでした。

 

まさに私が普段考えている内容とマッチしていて、興味津々。
心あたたかな笹岡大史先生が代表のメディケア・アカデミー。

 

メディケア・アカデミーさんの活動はこちら

https://www.facebook.com/medicareacademy/



こんにちは

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい
訪問看護師、ケアマネージャーの西山です!

ー目次ー

 

 

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写真:近藤浩紀

 

PPK(ピンピンころり)とNNK(ねんねんころり)

 

 3人目の登壇は株式会社エイジング・サポートの小川利久さんです。

(写真:右から3人目)

特別養護老人ホームの施設長していた 小川さんですが、施設での看取りを一生懸命され、特別養護老人ホームの看取り加算をいち早く取り入れ経営までも改善する敏腕元施設長さんです。

 

PPK(ピンピンころり)とは、みんなが憧れる、最後までピンピンとしていてコロリと亡くなること。

ではNNK(ねんねんころり)とは?

長期の介護が必要になって亡くなること。

 

 

 みんなPPKを望んでいるけど、実際そうもいかない方もいます。実際、特別養護老人ホームは要介護3以上の方がいる施設で、特に介護の状態が重い人が入居している施設です。

 施設とはいえ、現在の考え方としては介護保険施設は在宅、地域という考え方をしています。前にも話したと思いますが、今後は高齢者が増え、たくさんの人が亡くなっていきますので、望んでも病院で亡くなることが難しくなる時代と言われています。

ですので、施設での看取りがとても重要な役割を担っているのです。

 

では、その施設はきちんと看取りができていますか?

 

 例えば、

Q.   看取りを希望している人が、デイサービスで息が止まってしまった時、看取りのケアは??

 

A. 救急車を呼ばないで、家(施設)に連れて帰る。主治医の先生に来てもらって死亡診断をしてもらう。

 

 

でも、

Q.  

死んでるのに救急車を呼ばないことに対してどう他の利用者に話すのか?

 

A. きちんとした説明をする。望んでいた死に方だったと話す。

 (あっているかな?)

 

 

 ドキッとする問題提起でした。

 

 施設で看取りをするためには、本人の希望も第一ですが、十分な病状の説明を行い、施設での看取りの同意を交わす必要があります。そして、看取りのケアプランを立てます。これをしていないと、もしも、施設内で死んでしまった時に、変死という扱いになってしまい、警察を呼んで、検死を行わなくてはなりません。(医師法第21条)

 

何も悪いことしてないのに、大往生なのに、検死になんてなったら、こんな最期、悲しすぎます。

 

命を終えるサポートをするために介護職員への死生観教育やまた、家族への教育が必要だあるということです。この職員、家族への教育という部分では4人目の登壇でも徹底的にお話しされていました。

 

 

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「死のためのケアはしなくていい。生き切る援助をする。」

4人目の登壇は、生活を支える看護師の会 小林悦子さんです。(写真:右から2人目)

小林さんの話が、とにかく引き込まれるというか、ペースにはまっていくというか、

聞いていて、前のめりになってしまうような語り方でとても楽しかったです。

 

 

 まだまだ、看取りに対して怖いと思っている介護士や看護師が多いのが現状の中、でも「これでいい」と励まされ、少しずつ成長しながら看取ることができるようになるそうです。

 

 

 

 

例えば… 

「死が迫っており、足のむくみがすごい、呼吸が苦しそう。食事はほとんど取れていない。意識がはっきりしていない。話がもうできない…。」

 

このような状況で本人からは希望を伺うことができない時、家族や介護士は病院の方がいいのではないか、楽なんじゃないかと思ってしまう。

 

しかし、本人がご自宅、施設を望んでいたなら、これでいいんだと、支えてくれる人が必要です。

 

 

ですので、 家族や、介護士さんが安心して看取れるための知識が必要です。

 

家族が後悔しないように支援をするために家族をまきこむことが必要だとお話していました。また、小林さんは介護士さんの指導もですが、徹底的に家族にも老いの状況や看取ることに対して勉強会をしているそうです。

 

飲み込む力が、老化とともに弱くなり、
気道の方に食べ物や飲み物、痰などが入ってしまうことがあります。・・・(誤嚥:ごえんと言います。)

この誤嚥に関しても家族へ映像とともに勉強会をしているそうです。

 

 

 

そして、とある施設での亡くなった後のお別れ会の様子も動画で見せていただきました。

 

 病院で死亡して帰るときは裏口から帰ります。

しかし特別養護老人ホームは表玄関から見送っていました。施設の職員、それから同じ入所者の方もお見送りされます。家族もいいお顔でありがとうございましたの挨拶をされていました。

施設ではスタッフが介護を担当し、家族は家族の役割を全うできます。

ですから、これから施設は第2のご自宅のようなもので、看取りにも力を入れていくそうです。

 

 

選択と覚悟は本人、家族にある。

「看取りの覚悟」が生活を豊かにできます。
楽しく、好きなことをして暮らしていけるます。

とあるおじいさんは、ビールが大好きでした。亡くなる2日前ですが、本人は飲めませんでしたが、施設スタッフ、ご家族でビールで乾杯しパーティをしている様子を見せていただきました。
これも、看取る覚悟ができているので、思いっきり好きなことができるのです。

まさ、生き切るという表現がとても響きました。

 

 

まとめ

・心のこもったケアをしよう。ここがないと人は救えない。

・本当の最期の最後までを幸せに過ごすために、就活、エンディングノートを活用しよう。今の私でもいいのでエンディングノートを一度書いてみる。

・施設での看取りには同意とケアプランが必要。

・家族、介護士の看取りへの教育が非常に大切。

・覚悟と選択は本人と家族にある。

・最後まで、その覚悟を支えていく。

 

 普段、死について考えたりしませんが、確かに、もしかしたら明日死ぬかもしれないと思ったら、自分がどんなふうに死にたいか、考えておくことはとてもいいと思いました。できたら買いに書いてあるとなおいいと思います。(エンディングノート)そして、看護師として、看取りに対してのご本人、家族の覚悟と選択を一生懸命支えることが必要だと思いました。そのための、死に直面する前から看取りや延命治療のこと、老いに伴う機能低下などをもっともっとみんなに知ってもらうのが必要ではないかと思いました。

 

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懇親会での私と生活を支える看護師の会の小林悦子さん。 

 

 

 

【勉強会レポート】在宅(施設・自宅)看取りセミナー2017年9月16日メディケアアカデミー①

【勉強会レポート】
メディケア・アカデミーのセミナーに参加してきました。

 

 テーマは在宅(施設・自宅)看取りセミナー」ということでした。

ー目次ー

 

 

まさに私が普段考えている内容とマッチしていて、興味津々。
このメディケア・アカデミーさんのことを実は私は今回のセミナーで初めて知りました。

 

メディケア・アカデミーさんの活動はこちら

https://www.facebook.com/medicareacademy/



こんにちは

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい
訪問看護師、ケアマネージャーの西山です!

 

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写真:近藤浩紀

 

在宅(施設・自宅)看取りセミナー

 

初めに登壇しました先生は、笹岡大史医師。(写真前列いちばん左)
埼玉森林病院の内科医です。

 

 最期に向けて終活の必要性、スピリチュアルケアの重要性についてお話しされました。

 

 最期まで自分らしく幸福度の追求を求めていくものであり、またそれを医療者や介護者が支えていく使命があります。

 

 笹岡先生は、希望では7割以上の方が在宅での最期を望んでいるにもかかわらず現状は2割程度しか満たされていないという問題があるが、今後、病院のベッドは増やさない方針で、団塊の世代後期高齢者となると看取りの場所は施設、自宅に移行し増えてくると思う。団塊の世代後期高齢者となるとたくさんの人が亡くなるが、家でもみれない、病院に入院できない看取り難民が出てくるということを危惧されていました。

 

 

ナイチンゲールの看護覚え書の一節を紹介してくれました。

 

 

看護とは、新鮮な空気、陽光、温かさ、清潔さ、静けさなどに適切に整え、これらをを生かして用いること、また食事内容を適切に選択し、適切に与えること、こういったことのすべてを患者の生命力消耗を最小にするように整えること、を意識すべきである。

 

 

ナイチンゲールなんて看護学校以来でしたが、
まさに生活そのものの場を整え、そして療養環境を整えることが看護、看取りの始まりであると思いました。

 

 

 

 

 

そして印象的な言葉が、

気持ちがないと助けることができない

 

 お話を聞いて、笹岡先生はとても温かく、本当に目の前の患者さんを大切にされている先生だと感じました。

その人の人生の最期が幸福であるように、またそれを見送る家族も幸福であるように心をこめて関わることの大事さを学びました。

 

 

 

 葬儀屋さんの在宅看取り!?

 

二人目の登壇者は株式会社アートエンディングの西本淳弥さんです。(写真前列左から2人目)

アートエンディングという会社は葬儀屋さんです。葬儀屋さんのスタッフで訪問介護事業も今年の3月から始めたそうです。葬儀屋がどうして、亡くなる前から関わっているのかを熱く教えていただきました。

越谷市の葬儀・家族葬・お葬式なら葬儀社アートエンディング

 

 



西本さんに教えていただいたのは、

在宅看取りにおいて、死をタブー視しないで、エンディングノートを活用したり、終活をして、最期まで生き抜く。
そして、お見送りまで満足できるものにしていくというためのお話でした。

 

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西本さんは、イラクのモスクでお葬式をしているのをたまたま見たときに、その場で遺族のために悲しみを癒している人を見て、これだ!と葬儀に興味を持たれたそうです。

帰国して、1年間葬儀屋で修行して自分の会社を作りました。すごいですね。

 

 2年前から終活支援看取りのケアを行なっているそうです。また残された遺族に対してグリーフケアとして遺族の方がを集めて、イベントを行なっているそうです。葬儀屋さんがグリーフケアを行なっているのには驚きました。

 

 また、2017年3月から介護保険の指定訪問介護事業所を立ち上げ、葬儀スタッフが、介護に携わっています。

 

とても面白い事業だと思います。

 

 やはり西本さんのお話の中にもあったように、死をタブー視する文化というか感覚が日本人にはあって、死んだ先のことまで考えたり話し合うことは少し勇気がいることです。しかし、介護スタッフがもうすぐ死が訪れるであろう患者さんや家族にたいして就活の話をしたら、その場ですぐにでも相談ができるのはとても魅力的だと思いました。

 また、医療者は(医師や看護師、介護士さんなどのスタッフ)患者さんが死んでしまったその時で、関わりが途切れてしまう現状があります。医療従事者は死についての教育が不十分なのかもしれませんね。確かに、病院でも在宅でも看取って、死後の処置を行って、葬儀屋さんが来てくれたらもうそれでケアは終わりです。こっちから事務的な連絡はしても、私たちから連絡などを取ることはほぼありません。今まで精一杯の介護、看護でご家族とケアをしていたのに、患者さんが亡くなったことでその関係が途切れてします。そして、急に葬式の準備、お布施の金額、墓石の話など、あまりにも現実的でしかもよくわからない話をしないといけないのです。それでは看取りは良かったが、お見送りが良くない、不安や不満が残ることがあります。本当に良かった最期にならないのです。

 

 私が働いていた訪問看護ステーションでは、グリーフケアに訪れることはしていませんでした。管理者さんは「死んだ後に後悔しないように今を精一杯ケアしていたらグリーフケアはいらない」という方針でした。

(もちろん心配な家族に対しては、その後も関わりを持っていたり、訪問看護を利用して繋がっている方もいましたが)

 

 私は、果たしてそうなのか、今だにわからないし、一緒に懸命に看取った家族と繋がっていたいし、悲しみを癒すことができない時は何かしてあげたいと思っています。

 

 

 

地域密着だからできる 

 

 西本さんは、地域密着だからできるとおっしゃっていました。あそこの人なら大丈夫と思ってもらえるからこそ、満足して、最後を送り出す事ができるのだと思いました。

 

 地域のためのボランティア活動や清掃活動、また、イベントなどの開催など、地域とつながる活動が後押ししてくれているのでしょう。

そして、看取り期には葬儀社を選んでいることが大事ともおっしゃっていました。どんな葬儀社なのかを知っておくことで、亡くなったあと嫌な思いをしなくていいので、準備は必要ということです。

 

 エンディングノートを書くこともお勧めしていました。死は誰にでも訪れるものです。ですので、まず自分で書いてみて、感じること、考えておいたほうがいいことなどを元に、患者さん、家族と一緒にどのように最後まで精一杯生き抜くために、またお見送りしてもらうのかを話せるといいと思いました。

 

 

長くなってしまったので、続きは次回へ。

 

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写真:近藤浩紀          

 真剣に話を聞いている私w

 

 

 

 



 

【書評】小池百合子都知事も自宅でお母さんを見送りました。家族が覚悟を決めるのが看取りの始まりです。

 体験談を聞いたり、読んだりすることが、一番イメージが持てて、自分にもできそうだとか、とても無理だとか、誰かが助けてくれたらもしかしたらできるかもしれないなどと、自己決断の背中を押してくれます。

 

 今回は、たまたま書店で見つけた

小池百合子さんの本の書評を書いてみたいと思いました。

 

 

 

こんにちは

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師 ケアマネージャーの西山です!

 

 

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お母さんの影響

小池百合子さんといえば、おしゃれで強烈、一匹狼でも恐れない強い女性のイメージ。

誰もが知る、現、東京都知事です。

 

舛添さんは公用車で別荘に行っていたということから始まり、様々なバッシング、不透明を残したまま都知事を辞任していきました。

テレビで見るようなタレントのような議員さんはやっぱり信じられないなというのが私の感想でした。

 

 その後、小池百合子さんが都知事となったわけですが、同じようなイメージを払拭できないなぁと思っていました。しかし、なぜか歯切れの良い語り口で、リーダーとして見ていて気持ちがいい。好印象で都知事をスタートさせ、今も支持されています。

 

小池百合子さんはお母さんから小学生の頃から言われていたことがあるそうです。

 

「結婚を目的にしちゃダメ。夫がいつ交通事故であの世に行くかわからないでしょう。いつでも自分の足で歩けるようにしておきなさい」

 

 

そんなことを言われて育ったおかげなのでしょうか、今の小池さんの活躍があるのはと思います。なぜか腑に落ちるお母さんの言葉です。

 

 

 

 

そのお母さんは、肺がんのため88歳でご自宅から旅立ちました。

 

肺がんの診断は1年半前。

 

延命治療は望まないどころか、手術、抗がん剤放射線療法などの治療そのものを受けず、癌と共生していくことを決めたそうです。

 

 徐々に癌は進行していたのでしょう。いよいよ、食事もあまり食べられなくなり、体力の低下もあり、入院することになりました。

入院して、「余命1ヶ月。医療的にできることは、ない。」と言われます。

以前から延命治療を望んでいない。大好きなタバコを吸うこともできない。何よりも小池さん自身が「家で看取りたい」と思ったそうです。

 

 家族が覚悟を決めて、小池百合子さんはお母さんを自宅へ連れて帰ることを提案し、退院しました。そして小池さんやお兄さん、ヘルパーさん、在宅診療医師と看護師による手厚いケアにより、お母さんは最期まで自宅で生き抜きました。

 

 

 

この本から読み解く在宅医療の問題と希望

 

ゴールが見えることで力が発揮できる

 小池百合子さんは、余命1ヶ月と言われて、自宅に連れて帰る覚悟をし、退院してからお母さんが亡くなるまでの12日間を仕事を休むことなく介護されています。

 

本には、その12日間の出来事を120ページにわたって書いていあります。

 

もちろん、他者による手厚い介護、緩和治療のおかけであることは言うまでもありません。介護保険を利用していた部分もありますが、かなりの自費での介護もお願いしていたと思われました。

 

 経済的な余裕がなければ自費でのサービスを十分に利用することは大変ですが、このように、余命1ヶ月と言われている場合は、言い方はよくありませんが介護のゴールが数字的に見えていますので、「あと少ししかないのだから、出来る限りの事をしよう」と覚悟が決まりやすいのではないでしょうか?

 

それは経済的にも、精神的にもです。

 

本の中に、何度も離床センサー(ベッドから起き上がっていることを伝えるブザー装置)でお母さんの部屋に駆け寄るシーンがあります。

 

ブザーで呼ばれるたびに、何かあったのか?大丈夫なのか?などの精神的負担もあります。ベッドから転落したり、自分でトイレに行こうと歩いたりして転倒する危険があるからです。

 

いつ、ブザーがなるかわからない状態で、寝ていますので熟眠はできません。必ず睡眠不足になります。睡眠不足ほど、精神的にも体力的にもきついことはありません。

小池さんの場合は仕事もしていましたので、その辺はヘルパーさんにお願いして、夜間に付き添ってもらうことで工夫されていました。

 

覚悟を決める

在宅で看取るということは、本人、家族の覚悟が一番大切です。
特に家族の覚悟が一番大事です。

 

もしも本人からお話ができなくなってしまい、

症状がきつくなってしまった時、

食事が取れなくなった時、

息が弱くなってきている時、

 

「病院に行った方が楽なのではないか?」と思います。

 

 

医療的にすることがないのは変わりないのですが、家族は苦しんでいるのに何もできず、辛く感じてしまいます。

 

しかし、病院に行っても状況は変わらないのです。

 

死に向かって全力で生き抜くことが本人とって最高の最期です。

ご本人が「家にいたい」「家で死にたい」と望んでいたことを最期まで支えることが必要です。なので、家族が「そうだ。最期まで家にいたいって言ってたんだ。家にいることを望んでいるんだ」と思えることが必要です。 

 

これを「覚悟」することが家族には必須です。

そして医療、介護チームでそれを全力で支えていきます。

この時に、わかりやすい説明や励まし、十分な信頼関係が必要だと思います。

 

本に出てくるDr.マリオはまさに、その役割をしています。

 

こういった在宅看取りのための医師がこれからのニーズにもまだまだ必要であると思います。

また、手厚いケアを看護師が行ってくれます。

本に出てくるように、十分な付き添い看護を医療保険で利用することはほぼ不可能です。しかし、実際にはこういった看護師によるケアや見守りも小池さんの家族を支えていたのは大きいと思います。

 これから在宅看取りが増えると言われていますが、現在の看護師不足、保険点数の問題など、まだ十分な解決策は提示されていないと思います。

 

本の最後にもそのような社会的な問題、2025年問題にも触れています。

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

在宅看取りをどのように行ってきたのか、どんな覚悟が必要なのか、そのためにどうしたらいいか、たくさんのヒントが詰まっています。実際に看取られたのも2年前のことですので介護保険制度も変更はありませんので参考にされてみるといいと思いました。

 

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【退院時支援】安心して過ごせるように退院する前に実際に自宅を訪問して、療養環境を整えるために家屋調査をしています。

【家屋調査】

 

 退院して自宅で療養するための準備の中で「家屋調査」というのがあります。
ご自宅で安心して過ごせるように自宅の療養環境を整えるのは看護師として大切な仕事です。これはケアマネージャーさんとも協力しながら病院の看護師さんや訪問看護師が一緒になって療養環境を整えます。
 今回は、この家屋調査について、どのように行なっているのかをレポートします。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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家屋調査とは

 

 

 退院する前に自宅で療養を続けていける環境かどうかを目的として調査します。
調査といっても難しい計測などをする訳ではありません。
実際の家屋の様子を見せていただき、ベッドの位置はどこにしたほうがいいかなどを決めたり、福祉用具(車椅子や歩行器、ポータブルトイレ)の選定をします。

 

この家屋調査は病状や障害の程度で実際に行うこともあるし、行わないこともあります。

また病院によってもまちまちです。

特に大きな大学病院や基幹病院では患者数が多く、実際に必要は感じているものの行えていない病院もあります。

 

実際の家屋調査に立ち会って

私が実際の家屋調査に立ち会った時のことをお話しします。

 

 

 

 先日、ケアマネージャーとしてある方の退院調整に向けて家屋調査に同行させていただきました。

Mさんは血液疾患のある方で、抗がん剤を定期的に行いながら、貧血などに対して輸血を行なっていました。

 

今回は体力が回復し始めていること、入院が長くなってしまっていること、Mさんも自宅に帰ってゆっくりしたいという希望があり、退院すること方向が決まりました。

 

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体力は回復したとはいえ、
70代と高齢で、リハビリがまだまだ必要でした。
長期の入院で足腰が弱くなってしまい自力での歩行が困難で車椅子を主に使用していました。

 

 


家族は離婚した妻と2人の娘がいました。一人暮らしです。

 

 



 今回退院するにあたり、Mさんは引っ越しを決めました。今までの賃貸アパートは2階で自力でその階段を登り降りすることができませんし、エレベーターもないからです。

 

 

家屋調査には、Mさんご本人、病院の地域連携室のスタッフ、病院の理学療法士さん、病棟の看護師さん、福祉用具レンタルの業者さん、ケアマネージャーの6人で一緒に行きました。

 

 家屋調査は車を降りたところから始まっています。



まず、玄関までのアプローチ。段差があれば車椅子がスムーズに通れません。
また庭が土の場合や砂利の場合でもどうやって車椅子を押すのかなど、小さな段差なら車椅子が通れるか、介護者が押した場合と、本人が漕いだ場合でもその段差を超えられるかなど、実際にやってもらいながら確認していきます。

 また、段差を解消するためにスロープを置くことができますので、段差の高さがどのくらいあるか、メジャーで測ったりもします。

 



そして、玄関から中に入る時はどうか?
ここでもほとんど段差がありますので、同じように調査します。


 

 さあ、実際に患者さんが帰ってきてどこでどのように過ごすかです。


今まで床に布団で寝ていたとしたら、現在の筋力では床から立ち上がることができませんので、ベッドが必要かもしれません。

そのベッドをどこに置くのがいいのか。

昼間はリビングで過ごしたいのか、ベッドで横になっていないといけないのかなど生活のスタイルによっても違いがあります。

 

もう一つ、トイレとベッドの距離も大切です。一日に数回通うトイレです。体力がないなら、やはりトイレに近いほうがいいかもしれませんね。



もちろん、今まで行っていた生活習慣や1日の過ごし方にも注目しています。

体の具合が悪くなる前の生活スタイルの近づけることは言うまでもありません。

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 お風呂、トイレはどうか。手すりがついているのか。
ついていればそれを利用して浴槽をまたげるのかどうか。

車椅子からシャワーチェアーに移動できるかどうかなども確認します。

 病院の理学療法士さんが同席してくれているので、Mさんがどのくらいの筋力を持っていて、この動作で転ばないで行うことができるかどうかを判断してくれるのでとても頼りになります。

 特に自分で立つことができない、歩けないと言う方は病院ではできている動作も
自宅ではどうやったらいいかを確認してもらうのはとても大切です。勝手が違うとできないことも、たくさんありますね。


 実際に自宅でしてもらって動きを確認できますので、退院までの間で、不足している動作などを練習することができるメリットもあります。

 

 

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自分で簡単な食事の支度をしたいMさん。車椅子でキッチンに立てるかどうか確認に真剣です。本人も一緒に行くことで退院の生活のイメージが持てるので、ご本人のやる気につながります。

 

 

 高齢者向けの住宅に引っ越しましたので車椅子の大きさ(横幅がドアを通るかなどは重要)を決めたり、お風呂の椅子を準備して自宅でシャワー浴をすることができるかどうか確認しました。退院してすぐではなく、生活動作に慣れてきてから自宅での入浴を行い、退院してすぐはデイサービスで入浴は行うことに決めました。

その後は体調に合わせて、サービスは調整することにしました。

 

退院が楽しみですね。 

 

 

 

~どうか介護、在宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと、悩んでいること・・・反対に嬉しかったことお聞かせください。

私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。