自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【介護保険サービス ヘルパー】訪問介護(ホームヘルパー)を利用して、自立を支えるためのケアプランを立てています。

介護保険サービス】

今回は介護保険サービスの訪問介護ホームヘルパー)の内容についてお話しします。

このサービスを利用してている人も多いと思います。ヘルパーさんという言い方が一番馴染みがあるかもしれません。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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 訪問介護とは

 

ホームヘルパーという言葉の方が馴染みがありますね。

 

ヘルパーさんを頼んで、買い物をしてもお願いしている、

ヘルパーさんがオムツを替えてくれる、

ヘルパーさんに着替えを手伝ってもらう、

ヘルパーさんにご飯を作ってもらう、

ヘルパーさんと一緒に病院にいく・・・

 

など、たくさんのサービスを提供しています。

 

訪問介護ということですので、介護全般をすべて行います。

ここで、訪問看護という言葉とよく混同している人がいますので、ご注意ください。

よかったら、違いを過去記事からどうぞ

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

 

介護とは・・・

『高齢者・病人などを介抱し、日常生活を助けること』と書いてあります。

 

 

日本の介護保険の考え方は、なるべく自分でできることは自分でする(自立)ことを助けるということが大前提です。

 

日常生活を助けることが手段であって、目的はなるべく自立することです。

日常生活は、

掃除、洗濯をする。

料理をして食事を用意して食べる。

トイレに行く、用を足す。

お風呂に入る。

着替える。

ゴミを出す。

テレビを見る。好きな本を読む。趣味の物を作る。など、

楽しみの時間も生活の一部ですね。

 

このような日常生活の行為が、何かしらの障害や身体機能の低下があり、
思うようにできないときに介助を受け、なるべく自立した生活を続けることが大切です。

 

今ではあまり聞くことはありませんが、

介護保険がスタートした頃は、ケアマネージャーは御用聞きと言われていたそうです。

できないを助けることを目的にしているため、なるべく多くのサービスを入れるとこが大事という考え方もあったようです。

 

しかし

今は、2025年問題も控えており、限りある財源をどう使うのか、公的なサービス(介護保険サービスや生活保護障害者自立支援法など)に全て頼らない様に、市民のボランティアを活用することなどを推奨するようになってきています。負担割合も全て1割だったが、現役並みの所得がある世帯に2割負担をお願いするようになりました。

 

介護が手段であって、目的ではないことを意識し、患者さんの生活を支えるケアプランが求められています。

 

 

例えば、

70歳の男性。脳梗塞の後遺症で左片麻痺(左半身に麻痺があり動きが悪い状態)の方がいました。

リハビリを頑張ったので、なんとか杖の支えがあれば10mぐらいは歩くことができる状態です。左手はあまり握力はなく、細かい動きはできません。

 

生活は一人暮らしです。要介護2の認定となりました。

家は比較的新しいマンションでほとんど段差などはありません。

 

 

退院した時に困ることはなんですか?

 

 

①買い物に行けない。

②ゴミを自分では出せない。

③お風呂は手すりなどはなく、一人では入れない。

④布団に寝てしまったら起き上がるのが大変。

まだまだリハビリが必要・・・などたくさんの課題が思いつきます。

 

訪問介護(ヘルパー)を利用することにします。

 

①に対して、週に1回の買い物をヘルパーさんにお願いします。

→買い物をしてもらうことで、右手は使えますので、今までのようにとはいかなくても簡単な調理をしたりすることができます。(調理して食事をすることが自立します)

 

②ゴミ出し、掃除など少し無理をしないといけない家事をヘルパーさんにゴミの日に合わせて週2回お願いします。

→無理をして体を痛めたり転んでしまうリスクを減らします。今の体調を守りながら、できることを続けながら快適な(綺麗で生活しやすい部屋で)一人暮らしをなるべく続けることができる。(自立した生活)

 

③に対しては訪問看護にお願いする。住宅改修を考える。

 

④に対してはベッドのレンタルと継続的な訪問リハビリや通所リハビリなどに行くなど…

 

と、このように考えてケアプランを作成しています。

 

もちろんご本人のしたいこと、してほしいことを織り交ぜながら、ケアプランを立てますが、ただのお手伝いさんのヘルパーさんではいけないのです。

 

 

まとめ

・ケアマネージャーさんは自立を助ける目的の手段としてホームヘルパーさんをお願いしています。

・限りある介護保険サービスを上手に利用して、自立した楽しみのある生活を送って欲しいです。

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。