自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【誰でもわかる】訪問看護はこんなサービスです。

こんにちは

病気があっても自宅に帰りたい!

退院したい!と思っている患者様を1日でも早く、

ご自宅で過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

今日は

訪問看護」とはどんなサービスなのかをわかりやすくお話ししたいと思います。

 

 

私は現在も訪問看護ステーションで働いてます。

夫の転勤のため前職を辞め東京へ引っ越してきました。

前職も訪問看護ステーションですがケアマネージャーとして兼務もしておりました。

 

 

意外に知らない訪問看護

 

訪問看護って何するんですか?一人で患者さんの家に行って怖くないですか?

なんて同業者からも質問が時々あります。

ですから、医療関係者でない方に「訪問看護」って言っても、ちっともわからないと思います。

私の義母は、訪問看護師さんを「ヘルパーさんがお風呂に入れてくれるの。前は看護師の資格があって今はヘルパーさんって」と話していました。サービス提供表を見てみると訪問看護と書いてあって・・・。理解していないようでした。

悲しい・・・。

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では、訪問看護ってなに??

はい。

医者の指示のもと、患者さんの自宅へ直接お伺いして、

 

体調の変化がないか?(体温、血圧を測ったり、酸素がきちんと体に送れているかを測る。聴診器で胸の音を確認したりします)

 

痛みや苦痛が生じていないか?

 

身体の動きはどうか?

 

食事は?水分は?

 

排泄は?

 

きちんとお風呂に入ったりできてるか?

 

不安や心配で心が不安定になっていないか?

 

などを確認します。

 

 

必要があれば、

 

・体をふいたり、お風呂に入るのを手伝ったり、着替えやおむつ交換をします。

 

・食事を食べるのを介助します。

 

・歯磨きもします。

 

・トイレに移動したり、お尻を拭いたりします。

 

・爪切りや髭剃り

 

・薬を飲ませたり、注射をしたり、点滴もします。

 

・人工呼吸の管理

 

・腹膜透析の管理など専門的な医療行為のサポート

 

・おしっこの管の管理や経管栄養の管理

 

・キズや、褥瘡(床ずれ)のケア

 

・リハビリやマッサージ

 

・患者さんの不安などたくさんお話を聞かせてもらうこともあります。(精神的なケア)

 

・家族へ介護方法の指導をすることもあります。

 

・主治医へ状況を報告し、新たな薬の変更や処置の指示をいただきます。

 

・24時間管理という加算をいただき、24時間電話で相談を受け付けています。必要があればご自宅に伺うこともできます。

 

このように

 

訪問看護の仕事は時にカウンセラーのように相談役になったり、

医療者として医療機器を管理したり、

お風呂に入れたり、おむつを替えたり、

散歩やリハビリをしたり、もちろん医師に状況を報告し、

薬や治療の内容を変更することもあります。

本当にたくさんのことをしています。

 

まとめ

 病気を抱えながらご自宅で療養されているということはとても大変なことだと思います。

病気による症状や、辛さに加え、体が思うように動かないならなおさらのこと。

 

ほかの介護サービスを併用し介護を受けながらだったり、

また家族に迷惑をかけていないかなどの心配もあると思います。

 

でも、訪問看護では、病状のことに加え、

その患者様を中心に家族との生活がうまく機能できるかどうか、

たくさんの視点で患者様とご家族を支えています。

時には一緒に涙することもあります。

 

しかし看護師が24時間毎日一緒にいることができませんので、

私たちが訪問している週1回1時間などの限られた時間で、次の訪問まで安心して過ごせるように支援することが大切です。

 

看護協会の訪問看護養成講習に参加したことがありますが

その時の先生が、「その点で(限られた訪問看護のサービス)面を(その患者様とご家族の生活)を支える」仕事だと話していました。今でもその言葉を心に留め、そのようにできているか自問しながらがんばっています。

 

 

 

次回は訪問看護の利用方法をお話しします。

 

 では。