自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【認知症】認知症サポーターになろう。正しい知識と理解があなたの生活もお隣さんのおじいさんおばあさんの生活を支えます。

認知症サポーター】

 

みなさんは「認知症サポーター」「オレンジリング」というものをご存知でしょうか?

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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認知症サポーターとは

全国に認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けをする「認知症サポーター」を養成し、認知症高齢者等に優しい地域づくりに取り組んでいます。

 

www.caravanmate.com

 

 これは厚生労働省もすすめているもので、今後、高齢化社会を支えるケアの仕組み、『地域包括ケアシステム』というものを推しすすめています。

住み慣れた地域で病気や介護が必要になっても暮らしていくことを目標とし、地域の病院、訪問看護ステーション、ケアマネージャー、介護サービス事業所、ボランティア、近所の人々を一緒に巻き込んでみんなで、病気を抱えている人、介護の必要な人を支えていくシステムです。

 

 

前回の記事にもありましたように、認知症に対しては正しい知識と、対応方法を知っていなければ、介護者が対応に困ってしまうことや、本人の症状を重くしたりしてしまうことがあります。

人は知らないものや経験したことがないことに対して不安を感じるものです。2025年以降、4人に1人が認知症になる時代といわれており、誰もが認知症の知識が必要となります。

 

 

どうやったら認知症サポーターになれるの?

認知症サポーター養成講座は、地域住民、金融機関やスーパーマーケットの従業員、小中、高校の生徒など様々な方が受講できます。

 

講座は1回90分で受講すると、「オレンジリング」という目印をもらえます。

平成17年度から始まった事業で現在のサポーター数はこのくらいになりました。

認知症サポーター数 合計 9,066,685

(うちキャラバン・メイト数 139,637人)[平成29年 6月30日]

すごい数ですね!

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私の母も、町内の婦人会で講習を受けて、オレンジリングを持っていました。

意外にいろんな所で行っているようです。

 

 

前回書いたように、

正しい知識や理解が認知症には欠かせません。このような活動を応援していきたいです。

 

ご興味がある方は是非、市町村のホームページ、広報誌などをチェックしてみてください。また企業や団体で依頼することもできます。上記の認知症サポーターキャラバンのホームページをご覧ください。

 

また、小学生に向けての認知症サポーターの講習も力を入れているようです。

 

私は、小学生などの地域の力が地域包括ケアに必要なボランティアの部分になると考えます。
小学生は基本的に単独で地域(小学校校区)から出かけることはありません。家の近所の高齢者との関わりを持ち、もしも、近所の高齢者が認知症になってしまった時、馴染みの小学生が少しだけ、ゴミ出しを手伝ってくれる。安否確認をしてくれるなどの支援ができるのではないかと思います。これは認知症に限ったことではなく、病気で療養が必要になった場合でも、家族や親族の支援が受けにくい高齢者独居や高齢者夫婦などの生活も支えていけるのではないかと思っています。

核家族が多い現代では、祖父母や曽祖父曽祖母と生活する機会は殆どありません。高齢者と関わりがほとんどないので、お年寄りに対する理解やイメージが乏しいと思います。

このような環境で育った子供たちがいざ介護士や看護師になったとしても、頭ではわかっていても感覚的に理解することが難しく、振る舞いや対応に困ることがるのではないでしょうか?このようなことが極力少なくなるように、小学生、未就学児の時点で高齢者との関わりを持つ機会を作っていければと思います。

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

【認知症】認知症についての理解を深める活動があります。寸劇から認知症のケアのイメージが持て、協力の一歩になりました。

認知症

 

認知症は2025年問題でもよく取り上げられていますが、
65歳以上の4人に1人が認知症の時代が来ると言われています。これは推定ですが、実際は認知症予備軍も含めるともっと恐ろしい数字なるかもしれませんね。

そうなると、家の周りに住んでいるおじいさん、おばあさんの中に数名が認知症、ということも考えられます。

もしも、徘徊と言われる症状で道に迷っているような様子なら、皆さんどうされますか?

 

今回は素敵な取り組みを行っている自治体の記事があったのでそれを紹介したいと思います。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

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 素敵な取り組みをご紹介します

毎日新聞の2017年7月15日付けの記事で、認知症についての学びとして
守山市立明富中学校 認知症への接し方受講 』の記事がありました。

 

https://mainichi.jp/articles/20170715/ddl/k25/070/558000c

 

 

 

認知症の啓発活動をしているボランティアが、認知症患者と介護者を演じる寸劇を中学生に披露。食事直後に食べたことを忘れた患者さんに対し、「さっき食べたでしょ」などと対応すると「いや、食べてない」とケンカになるのに対し、患者が得意だった洗濯物たたみを手伝ってもらうと、食べてないと思っていたことも忘れ、ケンカにならずに済むことなどを紹介した。』

記事抜粋

 

寸劇にすることで、実際に見てイメージしやすいですし、記憶に残ります。

 

私も実際に、認知症の患者さんとは関わることが多いですが、大抵、患者さんが言っていることを否定するとうまくいかないのです。

 

「ご飯を食べてない」

「もう!さっき食べましたよ」

→「あら、それは困りましたね。ちょっと何かないか見てきます。待っててください」…(待っているうちに忘れていることも多い。)

 

「家に帰るのに車を回してくれ。今日中に帰らないといけない」

→「ここの施設にいるんですよ。帰る家はありません」。

→「では車が来ていないか、確認しましょう。どんな車ですか?」などと言って少し違う話をする

 

などの対応を考えています。

 

毎日のことですので、嫌になってしまうことやイライラしてしまうこともありますが、

なるべく否定しないほうがいいようです。

なので、とりあえず「そうですか」と受け入れてみるだけでもいいと思います。

 

 

 

エマニュチュードのケアにもありましたが、
警戒を解くこと、私はあなたの味方ですというメッセージを示すことがよいようです。

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

今後、認知症の方が自分たちの暮らしている近くに増えることは間違いないでしょう。

あの家の人はおかしいから放っておいたほうがいいなどということならないように、認知症のことを理解し、対応方法まで皆さんが知っていることが重要ですね。では。

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

  

【介護保険サービス ヘルパー】訪問介護(ホームヘルパー)を利用して、自立を支えるためのケアプランを立てています。

介護保険サービス】

今回は介護保険サービスの訪問介護ホームヘルパー)の内容についてお話しします。

このサービスを利用してている人も多いと思います。ヘルパーさんという言い方が一番馴染みがあるかもしれません。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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 訪問介護とは

 

ホームヘルパーという言葉の方が馴染みがありますね。

 

ヘルパーさんを頼んで、買い物をしてもお願いしている、

ヘルパーさんがオムツを替えてくれる、

ヘルパーさんに着替えを手伝ってもらう、

ヘルパーさんにご飯を作ってもらう、

ヘルパーさんと一緒に病院にいく・・・

 

など、たくさんのサービスを提供しています。

 

訪問介護ということですので、介護全般をすべて行います。

ここで、訪問看護という言葉とよく混同している人がいますので、ご注意ください。

よかったら、違いを過去記事からどうぞ

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

 

介護とは・・・

『高齢者・病人などを介抱し、日常生活を助けること』と書いてあります。

 

 

日本の介護保険の考え方は、なるべく自分でできることは自分でする(自立)ことを助けるということが大前提です。

 

日常生活を助けることが手段であって、目的はなるべく自立することです。

日常生活は、

掃除、洗濯をする。

料理をして食事を用意して食べる。

トイレに行く、用を足す。

お風呂に入る。

着替える。

ゴミを出す。

テレビを見る。好きな本を読む。趣味の物を作る。など、

楽しみの時間も生活の一部ですね。

 

このような日常生活の行為が、何かしらの障害や身体機能の低下があり、
思うようにできないときに介助を受け、なるべく自立した生活を続けることが大切です。

 

今ではあまり聞くことはありませんが、

介護保険がスタートした頃は、ケアマネージャーは御用聞きと言われていたそうです。

できないを助けることを目的にしているため、なるべく多くのサービスを入れるとこが大事という考え方もあったようです。

 

しかし

今は、2025年問題も控えており、限りある財源をどう使うのか、公的なサービス(介護保険サービスや生活保護障害者自立支援法など)に全て頼らない様に、市民のボランティアを活用することなどを推奨するようになってきています。負担割合も全て1割だったが、現役並みの所得がある世帯に2割負担をお願いするようになりました。

 

介護が手段であって、目的ではないことを意識し、患者さんの生活を支えるケアプランが求められています。

 

 

例えば、

70歳の男性。脳梗塞の後遺症で左片麻痺(左半身に麻痺があり動きが悪い状態)の方がいました。

リハビリを頑張ったので、なんとか杖の支えがあれば10mぐらいは歩くことができる状態です。左手はあまり握力はなく、細かい動きはできません。

 

生活は一人暮らしです。要介護2の認定となりました。

家は比較的新しいマンションでほとんど段差などはありません。

 

 

退院した時に困ることはなんですか?

 

 

①買い物に行けない。

②ゴミを自分では出せない。

③お風呂は手すりなどはなく、一人では入れない。

④布団に寝てしまったら起き上がるのが大変。

まだまだリハビリが必要・・・などたくさんの課題が思いつきます。

 

訪問介護(ヘルパー)を利用することにします。

 

①に対して、週に1回の買い物をヘルパーさんにお願いします。

→買い物をしてもらうことで、右手は使えますので、今までのようにとはいかなくても簡単な調理をしたりすることができます。(調理して食事をすることが自立します)

 

②ゴミ出し、掃除など少し無理をしないといけない家事をヘルパーさんにゴミの日に合わせて週2回お願いします。

→無理をして体を痛めたり転んでしまうリスクを減らします。今の体調を守りながら、できることを続けながら快適な(綺麗で生活しやすい部屋で)一人暮らしをなるべく続けることができる。(自立した生活)

 

③に対しては訪問看護にお願いする。住宅改修を考える。

 

④に対してはベッドのレンタルと継続的な訪問リハビリや通所リハビリなどに行くなど…

 

と、このように考えてケアプランを作成しています。

 

もちろんご本人のしたいこと、してほしいことを織り交ぜながら、ケアプランを立てますが、ただのお手伝いさんのヘルパーさんではいけないのです。

 

 

まとめ

・ケアマネージャーさんは自立を助ける目的の手段としてホームヘルパーさんをお願いしています。

・限りある介護保険サービスを上手に利用して、自立した楽しみのある生活を送って欲しいです。

 

 

 

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住み慣れた家で安心して最期を迎える。それは最期まで自分の選択を貫くことかもしれない。

【住み慣れた家で安心して最期を迎える】

 

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退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

 

最期を想像してみるf:id:ienikaero2876342:20170714063229j:image

大切な人が愛する家族や大切な物に囲まれて、最期に目を閉じる

 

自分が死ぬ時、何を選択したいと思いますか?

病気を患って、死を覚悟する時

巨大な不安が押し寄せてくると思います。

 

 

本当に自分のことなのか?

何かの間違えではないか?

死んだらどうなるのか?

痛いのか、苦しいのか

 

 

ガンの告知を受けた人が体験すると言われている心理過程があります。

 

①否認

告知を受けて、ショックのあまり事実を受け入れることができず、
「自分がガンになるはずがない。」と事実を受け入れることができない否認の気持ちです。



②怒り

「どうして自分がガンにならなければいけないんだ!」などと
周囲の人に当たり散らすようになります。



③取り引き

ガンを認め死を覚悟とするももの、もし治って元気なれるのであれば〇〇をします。などと神様と取引をします。



抑うつ

怒りや取り引きの後に多く見られることがあるのが「抑うつ」です。

 

気持ちが落ち込み食欲がなくなる。

笑顔が減り誰とも話したくない気持ちになるのが抑うつです。


⑤受容

 

ガンである自分を受け入れ、治療に向き合い、

また、死を受け入れる準備を始めます。



 

 

自分の人生

落ち込んでも悩んでもいられない。

ちゃんと最期をどう過ごすのか

選択したい…

 

 

 

日常のちょっとしたことを選択すること。

 

これは、私たちは毎日、小さな選択を繰り返して生活しているということです。

何時に起きよう?

今日の着る服は?

朝ごはんはパンにしようか。

 

何時の電車に乗って、

こんな仕事をする、

お昼はあそこのラーメンを食べよう

 

帰宅したら、お風呂に入る?それともご飯が先?

今日は疲れたから10時には寝よう

 

など、様々なことを自分で選択し実行しています。

 

時々、その選択を否定したり、こっちの方がいいとアドバイスしてくる人もいるでしょう。でも、最終的に行動をするのは自分です。

 

辛い時、なにもできないと思う時、

その小さな選択に目を向けてみてください。

何かを必ず選択して
自分の人生を確かに歩んでいるのです。

 

小林麻央さんが亡くなる3日前にあげていたオレンジジュースの記事。

お母さんが絞ってくれたオレンジジュースを飲むことを選択し喜びを感じている。

自分でそれを選ぶことができていましたね。

 

最期まで、自分の選択を貫くことそれができるのが自宅なのかもしれません。

また、考えていきたいです。

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。

 

 

【在宅療養】薬カレンダーを用意してもちゃんと飲んでくれない時のあの手この手の話

【内服の管理】

 

病気の安定のため、症状の緩和のために大切なのがお薬です。

 

お家でのお薬の管理ってどうしていますか?

 

前回、お薬カレンダーを利用すると管理しやすいという話をしました。しかしこのお薬カレンダー、ただ分けていても飲んでもらえないことがあります。

 

お薬カレンダーにまつわる失敗談をお話しします。

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

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お薬カレンダーに分けたら終わりじゃない

 

 私が担当していたSさんは、まもなく90歳を迎える高齢で6歳年下の弟さんと2人暮らしでした。

慢性腎不全と気管支喘息をお持ちでしたので、内服をしっかりすることがとても大切な方でした。

 

入院中は看護師の指導のもと、お薬カレンダーを病室のベッドの脇にかけ、食後に飲むという方法で管理していました。

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退院前から、この方法で十分練習し、ほとんど見守りでできるようになったということでおうちに帰ってらっしゃいました。

私は退院してから訪問看護でSさんのお宅に行くことになりました。

 

訪問看護の目的は…

 

 病状の観察(症状が出ていないかなど異常の早期発見)

 お薬の管理

 退院後で生活に慣れるためのリハビリ

 

といったところです。

 

週に1回60分の訪問でお薬を分けたり、リハビリを行っていました。

 

お薬カレンダーは入院時からも利用していましたので、確認だけでも十分かな思っていたのですが…

しかし、朝起きるのが遅いのに加え家に帰ってきてホッとしたのか、
薬を飲まないではありませんか。

訪問のたびに薬がカレンダーに残っているのが気になります。

 大抵、本人は飲んだとおっしゃいますが(笑)

 

カレンダーは一目瞭然、飲んでいないことがわかってしまいます。

 

こんなSさんでも、きちんとしていて、
飲んでいないことが気まずいようで、
訪問するとカレンダーはほとんどなくなっているのですが、

 

居間の仏壇の引き出しに、大量の薬が入っていることが発覚するのです。

 

高齢のご兄弟ですので、弟さんにお薬を飲むように言ってくださいとお願いしてもほとんど期待できません。

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そこで、

きちんと飲むまで習慣化できるように考えたのが…

 

 訪問回数を増やす作戦!

→ほとんど毎日訪問されるのは嫌だ。

 一週間で断念となった

 

毎日電話で飲んだか確認する作戦!

→そのうち電話に出なくなった。

 2週間ぐらい。

 

続いて…

 

病状の変化はないから見守り作戦!

 

→こっそり(ちゃんとケアマネージャーさんとご本人との相談して)
訪問回数を週2回に増やし、デイサービスにも週2回言っていたので週の半分はきちんと内服が飲めることを確実にする。

 

 

 

 

これが、このSさんの最善策となりました!

 

週に4日でもきちんと内服が飲めるので

おかげでほとんど病状は変化なく過ごせるようになりました。

 

本当はよくないことかもしれませんが、0よりは1、1よりは4です。

 

 

 

 まとめ

このように、入院中にできていたからと言って、
ただ、準備していればできるというわけではないこと、療養生活を支えてくれる家族や介護者がいるか、ご本人の能力はどうか?などを合わせて考え、支援する必要があります。特に高齢者夫婦世帯や認知症の方、一人暮らしなどでは支援してくれるマンパワーが不足します。介護保険サービスを上手に利用していくことや他の手立てを考えることがとても大事です。真剣に向き合えば向き合うほど課題が出てきたりするので、在宅は一筋縄でないかないところもあります。しっかりとした専門職の支援も大切ですので、

困りごとを抱えずに話してみてほしいです。

 

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【在宅療養】症状を和らげたり、病気の安定のために内服薬は大切ですがきちんと飲めていますか?薬カレンダーの活用

【内服の管理】

 

病気の安定のために、症状の緩和のために大切なのがお薬です。

 

お家でのお薬の管理ってどうしていますか?

一人暮らしや高齢者夫婦、認知症などでお薬の管理が難しい方も多いと思います。

今日は、私も訪問看護でもいつも難しいと思ってしまう内服薬の管理についてお話しします。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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 まずはお薬カレンダーを使おう。

 

その日に飲むべき薬をカレンダーに配って入れておきます。

そこから取り出して、朝、昼、夕、眠前と薬を飲みます。

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https://www.amazon.co.jp/dp/B014ILD508/ref=cm_sw_r_sms_awdb_8T5yzb31H352V

 

お薬カレンダーのいいところは、飲んだのかどうか一目でわかることです 。

スタート時を訪問看護の日に合わせると、薬を入れた日から順番になくなり、次の訪問の時にどこが飲めなかったかの一目瞭然です。

薬をカレンダーにセットするのは、ご家族だけでなく、本人か一番よくわかってますので、自分で入れてセットするのがいいですね。

もちろん、ご自身や家族で無理な場合は、看護師が薬をセットすることもできます。

 

薬をバラバラにしカレンダーは入れるという作業は指を使いますので、認知症予防、脳の活性化にもなります!

 

お薬カレンダーは、Amazonなどでも買えますし、ダイソー100円均一などにもありますので探してみてください。

 

 

この薬の効能を知ろう

 

この薬はどんな作用があるか、きちんと理解して飲んでいる方は多くないと思います。

 

しかし、何のためこのくすりを飲んでるのかを知ってることで、自分の病気の理解にもつながります。

 動機がわかると薬を飲むという行動につながりますね。

 

高齢者の方は、たくさんの薬を飲んでいる場合があります。

 一つずつ覚えるのはたいへんですね。なので、大事な薬だけをくりかえし話したりして、なるべく大事なものだと認識してもらいます。

 

認知症などで薬をきちんと飲めているか、家族の方にチェックしてもらうことができない場合などは、ヘルパーさんに確認してもらったり、デイサービスのスタッフにお願いしたりもしています。

 

 

 

まとめ

 

・まず、お薬カレンダーがオススメ。

飲めているかどうか分かりやすい。

・薬の内容を知ることで自分の病気を知る機会になる。

 

 

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【介護保険 体験談】病状は進行してるが、介護保険の認定結果が要介護1から要支援1に変更になってしまった時。

介護保険

 

前回の続きです。

要介護認定を受けたAさんですが、結果が要介護1から要支援1へ変更になってしまいました。ご本人は抗がん剤の副作用などつらい思いをされていますが・・・。

詳しくはこちらをもあわせてよんでください。

 

ienikaerou.hatenablog.com

 

                             

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

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介護保険サービスについて書こうと思います。認定調査を受け、要介護状態であることが介護保険サービスを利用できる前提になります。

 

今回、A子さんは要介護1から要支援1になったことで困ったことがありました。

どんなことで困ったかお話ししていきます。

 

要介護1から要支援1へ。区分が下がったことに対して思うこと

介護認定調査から10日ほどすると、認定結果が返ってきました。

 

要介護1から要支援1へと変更になりました。

 

本来は介護度が下がったということが自分でできることが増えて、自立しているということですので、喜ばしいのですが…

 

福祉用具は介護度の違いでレンタルできるものが違います。

 

実は、要介護1、要支援2,1では電動ベッドは借りることができません。

 

福祉用具貸与サービスでは介護区分により借りられるものが決まっています。

借りられないものがあるなんて、びっくりしませんか?

 

 

 

要支援1・2、要介護1の方は原則的に下記の福祉用具はレンタルできません。

  1. 車いすおよび車いす付属品
  2. 特殊寝台(介護ベッド)および特殊寝台付属品(電動ベッドと手すりなど)
  3. 床ずれ防止用具および体位変換器(エアーマットや低反発で床ずれ予防のマットレス)
  4. 認知症老人徘徊感知器
  5. 移動用リフト(ベッドから車いすなど移動させるときに使う器械で抱きかかえなくても移動できるので介護負担が軽減します)

 

要支援1・2、要介護1・2・3の方は原則的に下記の福祉用具はレンタルできません。

  1. 自動排泄処理装置(尿のみを自動的に吸引する機能のものを除く)
これは、センサーのついたカップを陰部に装着し、排泄があった場合、センサーが感知して排泄物を吸引し、洗浄乾燥してくれる器械です。おむつ替えの介護を軽減します。

 

ただし、利用者の身体状況等から対象外の福祉用具のレンタルが必要な場合、必要な書類をそろえ、提出することで使用することができます。

 

これは、福祉用具を利用してご本人がより自立した生活が送れようになるという目的が含まれています。ですので歩くより車いすの方が楽だからという理由では福祉用具は利用できません。

 

要介護1のA子さんは、下記の理由で
例外給付を利用し電動ベッドを利用していました。

 

理由は 

①体力の低下で自分で起き上がることができない。

人工肛門の交換などの際に角度を調整した背もたれを利用し、自分で貼りなおすことが必要

③腹部の安静を保ちたい

という理由からです。

 

医師と福祉用具の事業所に必要な理由を書いた文章を依頼します。それを提出して認められると利用することができます。(例外給付という制度)

 

今回も例外給付として電動ベッドの準備をすることにしました。

 

要介護と要支援では扱うところが違う

要介護ではケアマネージャーさんに依頼してケアプランを作成してもらうことができます。

要支援では、地域包括支援センターが担当になり、ケアプランを立てます。

 

要支援のすべてが地域包括支援センターに行くわけでありません。地域のケアマネージャーが受けることもできます。(委託する)

 

A子さんの場合は、病気のために娘さんのところに居候していたので、

本来は住民票がある市町村でサービスを受ける必要があり、要支援となったので、住所がある地域支援センターが担当になります。

そのために遠方とのやり取りが必要でした。

 

どうしてそこまでこだわるのか?

ではどうしてそこまで要介護度にこだわったのか?

 

A子さんは、病状の進行もあり、抗がん剤の副作用など、かなり体力的にもきつい状況でした。

 

末期のがん患者さんの多くは、病状は進行していても自分のことは自分でできる期間は長く、急に体調が変化し介護が必要な状態になる経過をたどることが多いです。

 

ベッドも、必要な時に利用できないと意味がありません。痛みや息苦しさがあるときに電動ベッドが役に立ちます。

ほかにも車いすがあれば、外出ができたり、少しでも有意義な時間を過ごすことができるかもしれません。

 

今までできていた調理や家事なども、ヘルパーを利用して支援することができます。

使いたいときに使いたいサービスが受けられることが大切だと思います。

 

 

A子さんは住所のある地域包括支援センターへ相談して、新しい介護保険証書に書いてある有効期限の開始日を待って、再び区分変更申請を行いました。

 

認定結果に異議申し立てということもできますが、時間がかかること多く、意味がありません。

 

住所のある地域包括支援センターに状況を説明し、認定調査の負担は有りましたが認定調査を受けなおしていただきました。

 

結果は要介護1となりました。サービスも変更せずに継続することができました。

 

まとめ

・介護度によって借りることができない福祉用具がある。

・要支援は地域包括支援センターが担当になる。

・ガン末期の方に対しては、先を意識したケアプランがたてられるように準備していきたい。

 

では。

 

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