自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【在宅療養】酸素だって自宅でも使えます。在宅酸素療法HOTについて紹介します。

【在宅療養】

在宅療養とは  病院に入院はしていないが、


病気の治療がある。

病状を管理しないと生活できない。

経過観察が必要。

 

など…医療的な管理が必要な状態で、自宅や老人ホームなどで生活していることを指します。

 

医療器械を利用しないと、生活が難しい方々もたくさんいます。

 

今日はその中でも小林麻央さんもご自宅で利用していた
在宅酸素療法HOT(home oxygen therapy)についてご紹介します。

 

 

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護ケアマネージャーです!

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 酸素療法って何?

そもそも、酸素ってなんで必要だかわかりますか?

 

呼吸が苦しいとき、酸素足りないなあってなりますね。

 

 体の中を巡っている血液が、呼吸によって肺からもらった酸素を運びます。

血液に乗って運ばれた酸素はそれぞれの体の臓器、組織で利用されます。
酸素は体を動かす大切なエネルギーです。臓器、組織で使われた酸素は二酸化炭素となって、また肺に戻り、体内にたまった二酸化炭素を呼吸として吐き出しています。

 

この呼吸の機能がうまく働かなくなると酸素療法が必要になります。

 

こんな病気の時に酸素療法をします。

・肺炎

COPD慢性閉塞性肺疾患(たばこや粉塵の吸い込みなどでおこる病気)

・肺結核後遺症

間質性肺炎

・肺がん 

心不全

・手術

 など・・・  

 

在宅酸素療法HOT

 

これらの病気があり、きちんと酸素を体内へ運べていないときは
酸素療法を使用します。

 

ご自宅で酸素を利用する方は、COPD慢性閉塞性肺疾患)などが多いです。

たばこを長年吸われている方などがなりやすい病気です。

喫煙者の方々ご注意くださいね。

小林麻央さんのように肺がん(転移)などの方もいます。

 

保険の適応基準がありますので、希望すればだれでもできるというわけではなく、医師の指示のもと行います。

 

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器械の例

 

 

これらの器械は空気中の酸素を圧縮し、集めて、酸素の濃度を上げて送り出す器械です。

HOTを利用するときは医師の処方が必要です。

医師のほうから在宅酸素療法に必要な器械などを手配してもらいます。

そして、必要な器械はメーカーの代理店から家まで届けてもらえ、セッティングまでしてくれます。メンテナンスにも時々来てくれます。普段のお手入れ、機械の使い方などの指導もしてもらいます。

 

費用は、病院の治療費、または在宅診療医からの診療費と一緒になって費用負担します。(保険適応ですので、1~3割の負担、高額医療の適応になります。)

目安は1割負担で8000円ぐらいです。

 

酸素の量は0.5リットル~7リットルまで増やすことができます。

 
どのくらい酸素が体内をめぐっているかというのを測定するパルスオキシメーターというモニターがあるので、それを目安に酸素の量を医師に決めてもらいます。

安静時(座ったり、寝ているとき)は2リットル、動くとき(トイレやお風呂、歩行時)は5リットルなどと使い分けることもあります。

 

酸素を吸うときはカニューレという、鼻にするチューブを使います。

 

家の中で利用しますので、カニューレの長さも重要です。

実際に家で動くときの動線などを確認してからカニューレの長さを選びます。

 

また、外出に使うために酸素ボンベも並行して用意します。

 

 

在宅で酸素を使うときの注意点

 酸素を利用していますので火気に気を付ける必要があります。

これは、酸素がとても燃えやすい気体ですので注意が必要です。特にたばこです。

火をつけようとしたら、いきなり燃え、顔をやけどするなどの被害もあります。

たばこが原因で病気になっても、それでも禁煙できない人がいるのは事実です。

 

調理器具もガスレンジは本人は使用不可です。本人が調理をするのであればIHのレンジや卓上の電気コンロに変更が必要です。

 

なんと、線香も危険です。

 

 

まとめ

・自宅でも必要があれ酸素療法を行うことができる。

カニューレという鼻から酸素を吸うチューブが使える。

・医師の処方により、使用でき、費用は治療費として病院や在宅診療医に支払う

・火気厳禁で、酸素は燃えやすいので注意が必要

 

 

在宅酸素療法についてもっと詳しく詳しく知りたいなら、このサイトがおすすめです 。

www.zaitakusansoryoho.com

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。 

 

【自宅に帰ろう体験談】脳にがん転移があった奥様を自宅へ連れて帰った旦那様の介護のはなし。②在宅生活編

【在宅看取り】

 病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

小林麻央さんの死を受け、今、在宅看取りについて皆さんと考えていただきたいと思っています。

 

今日は、先日の続きの話です。いよいよご自宅での生活が始まりました。

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退院当日も訪問看護などのサービスが使える

 

退院して自宅に到着と同時に、訪問看護師さんをお願いしていました。

 

これは、訪問看護の退院支援指導加算というサービスで、退院したその日に訪問看護が受けられます。

 

自家用車から降りる動作がよくわからず、不安なため、手すりを握ったままでなかなか手を離さないなど、お部屋に誘導するのも大変だったそうです。

 

奥様にとっては住み慣れた我が家も庭も

脳転移の影響で、よくわからない場所という認識があったのかもしれませんね。

 

訪問看護師さんに、一通りの生活の動作の確認や注意しないと危ないところ(小さな段差など)ほかに薬や病状のことなどを確認してもらいまし

た。

60分ほどの訪問でした。

 

訪問看護は翌日から週2回の訪問と24時間の緊急対応をお願いしました。

 

 

病状の進行は思っていた以上に早く・・・

 

病院と同様にズボンの上げ下げを手伝うとトイレに歩いて行って用を足せると思っていましたが、
脳転移の進行で認知症のような状態になり、
実際は手すりを強く握ったままでトイレに座れないなど、
介護としてはつらい状況でした。

 

数日後、旦那様から電話を受けました。

「おしっこにいかなくてベッドを汚してしまったよ。座らせようとしてもなかなかうまくいかないし、トイレに行かせるのも一苦労、よくわからない」

 

話を聞くと、
部屋のトイレまで何とか歩いていくが、便器に座らせることが難しい。
おしっこが出ない時があるので、タイミングがわからない。
これらの原因でベッドを汚してしまうことになったようでした。

 

明らかに病院にいた時よりも病状は進行していました。訪問看護は週2回と2週間に1回の外来で身体の状態を診てもらっていました。

 

旦那様はいろんなことを覚悟していました。

よく「ようわからん。だんだんわからなくなるんでしょ?」とおっしゃっていました。
「大変・・・」と言っていつもはにかんでいました。

寂しそうな笑顔でした。

 

家族は、息子夫婦(息子は単身赴任中)、小学校1年生のお孫さん、の4人でした。

旦那様本人は定年退職されており、付きっきりで奥様の介護にあたっていました。
息子さんのお嫁さんは仕事もしておられましたが、
料理や家事をしてくれるので家族のマンパワーもありました。

お孫さんは、ベッドに一緒に座ってアイスを食べていたのを思い出します。

ご本人はいつも穏やかな表情でした。話しかけると、答えは違えども笑顔で話してくれることが多かったです。

 

 

 

けいれん発作はないけれど、もしかしたら・・・

 

死期は近づいていました。

 

もしかしたら・・・と思ったので、
自宅のお風呂場のドアの付け替えをする住宅改修は行わないことに決めました。退院して2週間ほど経っていました。

 

住宅改修工事をしても、終わった時点で本人が入院、入所していたり、死亡している場合は介護保険が使えないので、工事費用を全額負担することになってしまうからです。

 

 

在宅生活がスタートして1か月と10日・・・自宅で亡くなりました。

 

徐々にできないことが増え、けいれんも出るようになってしまいました。

 

デイサービスを利用して週に1回、入浴に行ってもらっていました。
デイサービスでもけいれんが出始めなかなか入浴もできなくなりましたが
亡くなる3日前まで続けていました。

デイサービスに行っている間は
旦那様はリラックスして好きな趣味の集まりに出かけていました。

 

デイサービスはこういった介護者のリフレッシュの時間を与える側面もあります。

 

旦那様は、困ったときにSOSの電話をくださったり、
病状のことも理解があったことに加え、長年の闘病生活で、状況を少しずつ受け入れていたました。

 

最期は家族に囲まれて穏やかに旅立たれました。

旦那様は少しだけ涙をうかべていましたが、清々しさを感じました。最後まで献身的ということがぴったりだったと思います。

 

ご冥福をお祈り申し上げます。

では

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


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【自宅に帰ろう体験談】脳にがん転移があった奥様を自宅へ連れて帰った旦那様の介護のはなし。①退院までの準備編

【在宅看取り】

 病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

小林麻央さんの死を受け、今、在宅看取りについて皆さんと考えていただきたいと思っています。

 

市川海老蔵さんの「最期、ご自宅で送ってあげること」について

 

『とてもよかったと思います』と答えられています。

 

『病院とは違う・・・家族の中で家族とともに一緒にいられた時間は

本当にかけがえのない時間を過ごせたと思います。』

 

話されています。

 

今日は私がケアマネージャーそして担当した方の話をしたいと思います。

 

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病状

彼女はあるがんがお腹の中にでき、手術を行いました。

無事に手術は成功しましたが、数年後に再発しました。

再発は肺と脳にできました。

とてもきれいな奥様でお友達のエステティシャンに毎月エステをしてもらうような素敵な方でした。

当然、旦那様もとても紳士的な優しい方でした。

 

脳転移に対して、放射線治療を何度も繰り返していました。

肺の転移に対しては抗がん剤、手術を行いました。

闘病生活は5年になっていました。

 

 

私がお会いした時は

脳転移のため、けいれんが起きたり、うまく話をすることができない、

家族の顔がわからないなどの症状が再び出始めており、

脳の中枢部に近いところに腫瘍があるために、

治療は困難との判断でした。

全身の状態も食事もあまり食べられない、

動くと呼吸が苦しくなりやすい状態で衰弱が始まっていました。

 

 

退院の希望

 

旦那様は

「病院で治療ができないから家で過ごしたい。病院に通ってくるのも大変だから。」という希望がありました。

 

ご本人も家に帰りたがっているということでしたが、

脳転移の影響ではっきりとした希望を私は聞くことができませんでした。

 

 

要介護1

介護保険は以前に退院する前に申請しており、このときは要介護1の認定を受けていましたが、実際に介護保険サービスを利用しておらず、担当のケアマネージャーはいませんでした。

しかし、実際は衰弱もあり、自分でトイレに行ったり食事をとることがむずかしく、より介護が必要な状態でした。

ですから、認定の有効期限はまだありますが、区分変更の再申請をしていました。

認定結果は返ってきていませんでした。(申請から約1か月がかかります。)

気になった方は過去のブログをみてくださいね。

 

 

退院までの準備

病院の地域連携室の相談員の方と、病棟の看護師、医師と病状を確認し、

今回介護保険を利用しながら自宅での療養を提案されていました。

 

そこでケアマネージャーとして、私が担当させていただくことになりました。

 

病院であいさつをして、病棟の看護師や地域連携室の相談員さんから現在の状態を確認しました。

 

後日、(初回の面談から3日後)ご自宅の様子を見に、病院のリハビリの先生、福祉用具の担当者と一緒に行きました。

家屋調査というものです。

 

実際の家の様子をみて、

 

車から降りて家に入るためにバリアになる箇所があるか?

 

そのバリアをどうやってクリアしたらいいか?

 

から始まり、

 

 

ベッドをどこに置くのか?

 

トイレは無理なくできるか?

 

できないときは手すりを置くと可能になるのか?

 

車いすが通るスペースを確保できるのか?

 

お風呂に介助で入れるスペースがあるか?

 

浴槽をまたぐために手すりがあれば可能か?

 

食事を食べるのにテーブルはどうするか?

 

玄関から車いすを出すための介助はどうしたらいいか?

 

段差を埋めると、旦那様一人ででも外へ連れていくことができるか?

 

など・・・

 

細かく、細かく、生活動作を確認します。

 

福祉用具でレンタルする手すりやベッドがおけるかどうか、高さや幅を測ったりもします。

 

どんな風に生活するかをイメージしながら、旦那様と確認しながら行いました。

また、おそらく病状はもっと厳しくなり、

自分で起きたり、トイレに行けなくなることも想定して行いました。

 

 

準備した福祉用具と住宅改修

 

①電動ベッドと床ずれ予防のマット

・・・今後、起き上がったりすることが難しくなると予測し、食事がベッドでもとれるように

 

②トイレの手すり…つかまったりして立っていられる

 

③お風呂場に介護用の安定したお風呂用いす

 

車いす・・・主な移動は車いすを利用。

 

⑤浴室への扉の交換(住宅改修)・・・車いすでもお風呂場に行けるよう引き戸への変更

 

2日後、病院でカンファレンスを行いました。

参加者は、

ご本人、旦那様、

主治医、病棟看護師、

地域連携室の相談員、

訪問看護師、

デイサービスのスタッフ、

福祉用具の担当者、

リハビリの先生、

ケアマネージャー

とたくさん参加していただきました。

 

病状の説明と対応方法、外来への通院の予定、

自宅へ帰ってからの介護サービスの体制などをみんなで話しました。

 

そして退院日は次の週の月曜に決まりました。

 

ベッドや手すり、お風呂場の椅子は退院日の午前中に運んでいただきました。

車いすは病院で用意してもらいました。

 

いよいよ退院日です・・・・

 

長くなりましたので、続きは明日。では

 

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりなど・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。 

 

 

 

 

【自宅へ帰ろう】小林麻央さんも最後はご自宅で家族に囲まれながら旅立ちました。それをかなえるために②家族の準備が必要です。

【在宅看取り】

 

小林麻央さんの死を受け、今、在宅看取りについて皆さんと考えていただきたいと思っています。

 

市川海老蔵さんの「最期、ご自宅で送ってあげること」について

 

『とてもよかったと思います』と答えられています。

 

『病院とは違う・・・家族の中で家族とともに一緒にいられた時間は

本当にかけがえのない時間を過ごせたと思います。』

 

話されています。

 

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 病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

家族の準備 

 

在宅看取りを叶えるために必要なことを考える②をお話ししようと思います。

 

家に帰るために必要な準備でも、家族の準備が非常に大切です。

協力者がいて初めて家に帰ることができるのだと思います。

実質的な介護の協力以外でも経済的部分や精神的な支えの部分など

たくさんの支援が必要です。

 

 

私がケアマネージャーとして担当した方は

退院後は一人暮らしをする予定でしたが、

やはりさまざまな手続きや家具の準備、ベッドや布団など

一緒に住んでいない離婚した奥様や娘さんが準備をしてくれていました。

そのおかげで

無事に退院できました。

 

 

家族は、

病気があるのに帰ってきて、もっと悪くなるのではないか?

苦しくなったときはどうするのか?

困ったときに医者や看護師はすぐ来てくれるのか?

動けなくなったらどうやって介護したらいいのか?

どのくらい介護にお金がかかるのか?

 

など

たくさんの不安があります。

 

 

まして、

在宅で看取りを希望するということがとても大変な決意だと思います。

 

医師からのしっかりした病状の説明、今後のご本人の変化などを

理解し、受け入れていかなくては、

日々変化する、本人の病状に不安を抱き、とてもつらいものになりかねません。

 

退院する準備の時点で

家族の不安をよくお聞きした上で、

医師からの必要な説明、また、看護師との相談を繰り返し、

それを受け入れ、家族は心づもりをします。

 

その時点で、ケアマネージャーさんや訪問看護師さんも一緒にカンファレンスを行います。

 

家族の不安は

日々へ変化します。

これはご本人の体調の変化や食欲の変化など小さな症状の変化に

一喜一憂してしまうこともあります。

 

 

在宅看取りのためのリーフレットなどもあります。参考にされてみてください。

http://www.city.suzaka.nagano.jp/kenkou/sonota/livingwill/pdf/kazokuA4.pdf

https://www.pref.gunma.jp/contents/000326876.pdf

 

 

家で看取ろうと思って連れて帰ってきても

やはり不安や症状がつらくて病院へ戻られる方もいます。

それは決していけないことではありません。

 

 

適切に訪問看護師や在宅訪問医師に相談した結果、

家族もご本人も納得して選択できるほうが大事です。

 

 

小林麻央さんのように回復することを最後まで望んでいる場合は

病院を選ぶことが多いと思います。

 

小林麻央さんは在宅の緩和療法も医師や訪問看護師、家族協力、愛もあり

うまく在宅で過ごせることができ、

最期は納得して自宅を選んだのだと思いました。

 

 

 

たくさんの不安や困りごとを共有しながら、

訪問看護師、在宅療養の医師と一緒に在宅療養はすすんでいきます。

家族の生活もあります。仕事をつづけながら介護にあたっている方もいると思います。

家族の24時間も考え、不安を解消していかなくてはなりません。

 

まとめ

 

・家族の協力体制を確認する。

 

・病状や状態の変化など、医師から説明をしっかりきき、納得して自宅に帰る。

リーフレットなどもあるので活用していく 

 

・退院する前から病棟の看護師と訪問看護師、在宅療養の担当医などの話し合いを繰り返し、納得してから自宅に帰る。

 

・症状や状態で不安が変化していくため、訪問看護師さんや在宅療養の担当医に相談しておく

 

・家族の24時間も支援していく。

 

では

 

 

 

 

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【自宅へ帰ろう】 小林麻央さんも最期はご自宅で家族に囲まれながら旅立ちました。それをかなえる第一歩は自分の思いを話すことです。

 【在宅看取り】

 

小林麻央さんの死を受け、今、在宅看取りについて皆さんと考えていただきたいと思っています。

 

市川海老蔵さんの「最期、ご自宅で送ってあげること」について

 

『とてもよかったと思います』と答えられています。

 

『病院とは違う・・・家族の中で家族とともに一緒にいられた時間は

本当にかけがえのない時間を過ごせたと思います。』

 

話されています。

 

 

 

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 病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

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ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 

自宅に帰るために何をしたらいいか考える

ご本人の気持ち

 

 ご自宅で看取ることだけではなく、

在宅で病気、介護を受けながら生活するうえで

まず、大切にしないといけないのが

ご本人の気持ちです。

 

 

 実は、本当は退院したいと思っても

 

「家族に迷惑をかけてしまうのではないか…」ということを

実は気にされている方が非常に多いです。

 

実際に、協力者がいたとしても、

 

介護者が

医療知識がない、

体力に自信がない、

何かあったときに不安、

病院から退院したことで病状が悪化したらどうしよう、

などの思いから、なかなか退院することに踏み切れないことがあります。

 

 

ですから

病棟の看護師は、

 

ご本人、家族が

どんな不安があるのか、

 

なぜ不安なのか、

 

経済力はどうか、

 

介護保険は利用できる状態か(介護認定を受けているか?判定が出ているか?)

 

朝起きてから夜寝るまで、寝ている間はどうする必要があるかなど

 

24時間でどんな支援が必要か

(この24時間を考えるのが実はとても重要です。生活は24時間365日ですからね)

 

考える必要があります。

 

 

病院の地域医療連携室や退院調整相談窓口

 

現在、病院の相談窓口はたくさん分かれていますね。

 

最近、ほとんどの病院はこれらの相談室があります。

 

専門の看護師やケアマネージャー、ソーシャルワーカーと協力し、

退院に必要な介護指導や、医療機器の管理方法などを

病棟の看護師と相談しながら退院の準備をするところです。

 

これらの相談サービスを利用することで

退院後の不安を解決することができると思います。

 

 

まずは本人も気持ちを聞いてみましょう。

 

本当の気持ち、不安なこと、気になっていることなどを

細かく知ることから、

在宅看取りや在宅介護が始まります。

 

 病気だからとか、介護が必要だからといって

自分の人生、楽しいこと、やりたいことをしないのは間違っています。

もちろん、つらい症状や行動制限から

それができなくて苦しい思いをされている方も大勢います。

でも、どんな小さな希望や夢でもかなえていって欲しいのです。

 

仕事を続けたい人は仕事が続けられるように療養が必要ですし、

家でどんな風に過ごしながら療養していくのか

どうやって最後を過ごしたいか

などを考えてほしいです。

 

そして少しだけ、正直に周りの人に話してみてほしいです。

 

きっと、近くの看護師さんやケアマネージャーさんが

どうしたらそれを叶えられるか一緒に考えてくれますから。

 

 

 

まとめ

 

・ご自宅に帰るために、まずは本人の気持ちを確認してみる

・少しでもいいので正直に自分の思いを話してみる

・まわりの看護師やケアマネージャーさんが一緒に考えてくれる

・細かい不安や疑問は病棟の看護師と退院調整のための看護師やケースワーカーが相談に乗ってくれる。

 

 

ご自宅に帰りたい思いがあるなら、まずその思いを話してみると

かなえられる方法があると思います。

 

 

看護師の私にできること、

思いを精一杯聞かせてもらうことです。

 

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


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【在宅看取り】小林麻央さんの最期を振りかえる。足のむくみについて。

【在宅看取り】

 

 病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

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平成29年6月22日の夜、

フリーアナウンサーで 歌舞伎役者 市川海老蔵さんの妻である、

小林麻央さんが天国へ旅立たれました。34歳でした。

 

小林麻央さんのブログを読んで勇気をもらっていた方も多かったのではないでしょうか?

私もその一人です。

病気になっても、苦しくても家族への愛があふれていました。

 

 

小林麻央さんの6月16日のブログです

 

足浴をしている写真をアップしていますね。

とてもむくんでおられ、太ももまでむくんできており、痛みがあることをお話ししています。

こういった浮腫み(むくみ)は訪問させていただく在宅の患者さんに多く見られる症状です。

今回はこの浮腫みを少しわかりやすく解説してみようと思います。

 

 

浮腫(むくみ)とは・・・?

・浮腫(ふしゅ)は細胞や組織にの隙間に組織間液が過剰に貯留した状態である。

・原因はさまざま。

・適切なケアを提供するため、浮腫の特徴や観察した状態から浮腫を見分け、その治療法を確認する

(在宅看護技術マスターQ&A 編集 角田直枝 2010 より)

 

 

要するに、むくみには様々な原因があり、それを見極める必要があるということです。

 

どんな原因があるの?

①栄養が足りない、腎臓や心臓が悪い。

②血のめぐりが悪い。特に下半身の静脈瘤や閉塞がおきている。

③リンパの流れがよくない。

 

と3種類に分けますが、

 

特にがんの終末期では3種類が混ざったような状態で強いむくみが起きます。

 

 

 以前に訪問させていただいていた方も、

小林麻央さんのような下半身に強いむくみがありました。

むくみのせいで足を曲げることができないような状態でした。

立ち上がる筋力はあっても、

足が曲がらないので立って歩くなどはかなり困難になっていました。

転んでしまう危険があるので注意が必要です。

 

私は点滴などを行っている間、ゆっくりとマッサージを行っていました。

少しのマッサージでも浮腫がすこし引いてきます。

また、心地よい皮膚への刺激がリラクゼーションにつながります。

「丁寧にありがとう。気持ちがいいわ」といつもおっしゃてくれました。

 

どんなケアがあるの?

小林麻央さんがしておられたように

・足浴で血行を良くする方法。

・マッサージ(リンパマッサージを含む)

・弾性ストッキングの着用(市販だとこういったもの)

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・簡単な運動やリハビリを行う

 

 

・栄養が足りない場合は、食事内容を変更し、たくさん食べられるようにする他、必要な栄養素が取れるようにする。(必要な時は点滴やお薬を飲むこともあります)

 

・腎臓や心臓が悪いことが原因の場合は、その病気そのものの治療を行う。

 

など・・・

 

リンパの流れが悪いリンパ浮腫の場合は、

専門にリンパマッサージを行うセラピスト(資格のある)がいます。

乳がんなどでリンパ節をとってしまっていたり、

深部の静脈血栓症や、放射線療法の副作用として、

片方の腕や足に強いむくみが出る方もいます。

こういった場合は専門のセラピストによるケアをお勧めします。

 

一度、研修でリンパマッサージの基礎を教えていただきましたが、

やはり、きちんとケアしようと思うと、基礎的な知識だけでは難しいと思いました。

(もっと勉強していきたいです)

 

 

 

 

大切なのは

 

ブログにも書いてあったのですが、

蚊などの虫刺されなど、皮膚に傷ができることを予防しなければなりません。

 

 むくんでいる皮膚は伸びた状態で、とても弱く、

また傷ができても治りにくくなってしまいます。

すこしぶつけたりこすっただけでも皮膚が剥がれてしまうこともあります。

 

車いすに移動する際は

車いすやベッドにぶつけたり、引きずったりしないように注意してください。

 

感染にも注意が必要です。

バイ菌が入ってしまって蜂窩織炎という病気にかかってしまいやすいです。

ですので、

清潔に保つことも大切です。

足浴は血行を良くするのと同時にせっけんなどで洗うことができるので、おすすめです。

 

 

 

まとめ

 

・むくみには様々な原因がある。

・原因によってケアが違ってくる。

・むくんでいる皮膚は弱いので虫刺されやケガに注意する。清潔も大切。

・リンパマッサージはできたら専門のセラピストに診てもらう。

 

むくみで悩んでおられる方も多いと思います。ぜひ、一番身近な看護師さんにそのつらさを話してください。私たちは全力で目の前の患者さまに寄り添っています。

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。下記へメール、またはコメントお待ちしています。

 

taeko.nishiyama@minehealthcare.co.jp

 

 

 

 

 

 

 

小林麻央さん、最期に「愛してる・・・」と、ご自宅で旅立たれました。病院ではなく自宅での看取りを終えた海老蔵さんの感想。

【在宅看取り】

 

平成29年6月22日の夜、

フリーアナウンサーで 歌舞伎役者 市川海老蔵さんの妻である、

小林麻央さんが天国へ旅立たれました。34歳でした。

 

病気があっても自宅に帰りたい!家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者様を1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 小林麻央さんの在宅療養を私なりに振り返ってみました。

 

 

小林麻央さんの闘病生活

 

小林麻央さんは本当に優しくて強い人でしたね。

ブログは350も更新され、病気を告白してから1年が過ぎていました。

たくさんの勇気を、愛情を包み隠さず、伝えてくれたと思います。

このブログで闘病中の方がどれだけ励まされたか・・・。図りしれませんね。

 

 

私がこのブログのテーマに挙げている一つが在宅での最期です。

 

自分が死ぬ場所を自分で決める。

そして安心して自宅を選びたい。

 

 

市川海老蔵さんの会見は、本当に異例で、昨日のことなのに

とても立派でした。

 

最期のエピソードを話した時の大粒の涙・・・

 

でも、

きっと一生懸命、看病された、

やりつくした思いがあったのではないでしょうか。

 

病気で苦しんでいたことを除けば、

とても理想的な家族、夫婦であったと思いました。私の理想でもありました。

 

 

 

在宅看取りの市川海老蔵さんの感想

 

 会見より

*記者の質問*

 

『最後ご自宅で送ってあげることができたのはよかったなという風に思いますか?』

 

 

 

『それは とてもよかったと思います。

 

お母様も お父様も わたくしも、お姉さまも、麻耶さんも

 

子供たちもずっとそばにいれたので

 

すごくよかったと思いました。

 

まあ…病院で…私は父は病院で亡くしているので…

 

病院の…ん…時と…は違う…。

 

 

家族の中で、家族とともに

 

一緒にいられた時間は…まぁ、 

 

本当 かけがえのない時間を過ごせたと思います。』

 

 

 

このように答えておられました。

 

 

『病院とは違う・・・・』

不安や苦労はあったけど…といった気持ちが入っているように思えました。

 

それでもかけがえのない時間を過ごせた。

 

病院では、いくら個室とはいえ完全なプライベートの空間を作ることはできない。

自宅なら、自分のいるべき空間に自然体でいられる。

 

子供がいて、夫がいて、兄弟やお友達がいて…

自分の好きなにおいがあって…

どこに何があるかもみんなわかる。

 

自分が何をするのか。今日・・・今・・・

 

生きることは選択の連続です。

 

 

母として、妻としての役割を全うしながら、

麻央さんは、最期を自宅で過ごせていたのだと思います。

ブログではいつでも子供たちの愛があふれています。

 

 

もちろん、それを支えるための家族のマンパワーも必要ですし、

医療者の支援も必要です。

実際、麻央さんは、栄養のための点滴をしていたようですね。

(持続輸液ポンプを使用、中心静脈栄養を行っていたと推測)

 

訪問看護師、訪問診療医に支えられていたことが大いにあると思いました。

特に、顎に転移したがんはおそらくかなりつらかったと思います。

話したり、笑ったり、食べたり…

 

でも、ブログの写真を見ると

素敵な笑顔ですね。

 

口内炎の痛みより、

お母様のしぼったオレンジジュースの甘酸っぱさがまさる。』

とはすごいことです。

 

おそらくペインコントロール(がんによる痛みを抑える緩和療法)が

うまくいっていたと思われました。

医療チームの力ですね。

 

家族の力と医療の力を十分に発揮できたのも

小林麻央さんの 

いかなる時も相手を思う愛情がみんなを動かしていたことでしょう。

 

ご冥福をお祈り申し上げます

 

 

市川海老蔵さんの言葉・・・

 

 『「愛してる」

と言って旅だったことが・・・

 

こんなに愛されてるとはよくわかっていたんですけど・・・

最後の最後まで

愛してくれていたことに・・・

・・・もう…なんとも言えませんね。

すみません…なんか…』

 

男泣き 涙…

 

 

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


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