【介護支援】介護疲れを解消する方法とは。現役訪問看護師が教える、解決策とは?介護保険サービスの利用。人に頼る。諦める、まあいいか。
【介護支援】
オムツ交換に、着替えの介助。
食事の準備。それから食事を食べさせて。
フラフラどっか行ったりするから目も話せないし・・・。
酸素の管もあったり、吸引しないとゴロゴロ苦しそう。
薬もちゃんと飲ませないと・・・・。
介護は大変。
そう思っている人も多いのではないでしょうか?
ー目次ー
介護に正解はない
介護と一言で言っても、それぞれの状況が違いますので、どれが正解とか、どれがダメとか言えないものです。
なので、
一旦。
「これでよし!」
から始めましょう。
病気があっても自宅に帰りたい!
家で最期を過ごしたい!
退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、
ご自宅で安心して過ごせるようにしたい
訪問看護師 ケアマネージャーの西山です!
介護保険サービスの利用
介護が必要な状態の方には介護保険を利用できる人とそうでない人とがあります。
介護保険が使えない人は
介護保険が使えなくても、障害者自立支援法によるサービスや助成があります。
中でも高齢者の介護状態の患者さんは要支援、要介護の認定を受けている人がほとんどです。
介護保険では様々なサービスを受けることができます。
負担額は所得に応じてですが、1割ないし2割で利用することができます。
自宅で受けられるサービス
・訪問リハ(病院から理学療法士さんが自宅でリハビリをしてくれます)
・通所リハビリ(病院が行なっているデイサービス)
・福祉用具貸与
・福祉用具購入(限度額10万円)
・住宅改修(限度額20万円)※要介護度が3段階以上悪くならないともう一度利用できません。
・定期巡回型、随時対応型訪問介護看護
・夜間対応型訪問介護
・小規模多機能(料金が定額)
・看護小規模多機能型居宅介護(サービス料金が定額)
様々なサービスがあります。
市町村の介護保険パンフレットなんかによく書いてあるので、自分の困りごとが解決できるサービスが無いか調べてみましょう。
ケアマネージャさんに相談
何と言っても、頼るべき存在なのはケアマネージャーさんですね。
ケアマネージャーさんの正式名称は「介護支援専門員」です。介護を支える専門家なのです。
困っていることや、大変だと感じていることをケアマネージャさんに相談していますか?どんなことでも、日頃感じていること、思っていることを話しましょう。話すということはとても大事です。人に話すことが悩み事の解決の第一歩になることがほどんです。「よくしてもらってるのに、言いづらい」とか、「こんなことを言ったら冷たい人だと思われる」とか私たち日本人は特に他の人から見た私を気にしがちです。特に、悩みを人に話すのはカッコ悪いと思っているのは危険です。
現在、特に介護保険を利用していない方は、どこに相談してらいいかわからない人もいるかと思います。その時は、地域包括支援センターという名前の施設が必ずご自宅の近く(中学校校区の範囲で)にありますので、そこにまず相談するとスムーズです。
ケアマネージャーさんは月に1回は必ずご自宅を訪問し、現在の様子がどうか?サービスの利用状況がどうか確認に伺います。
もしも、ケアマネージャーさんが「お変わりないですか?ハンコください。」の一言で帰っていくのであれば要注意です。
ゆっくりとご本人の状況、ご家族の介護状況を確認するために話をしっかり聞いてほしいものです。
人に頼る
先ほども話に出ましたが、特に日本人は他人から見られた私を気にしがちです。
・「自分の親の面倒をみないのはおかしい。薄情者だ。」
・「嫁だから言われたようにしないといけない。」
・「近所の人の手前、断れない。」
・「みんな頑張っているのだからもっと頑張らないと。」
などの
感情、考え方で自分の首を絞めていることはありませんか?
また、
「他人が家の中に入ってこられるのは嫌だ」
などと思う方もいますね。特に地域性などもこれには関係しているようです。
実際、そのような考え方で介護を頑張り続けることで、介護者の健康を損ねたり(持病の悪化や腰痛、うつ病、介護離職など) 本来大切だったはずの家族に嫌な感情を抱いたり、行き過ぎると虐待につながるケースもあります。
思い切って、「人に頼る」をしてもらいたいです。
まず、他人は思いの外、自分のことにあまり関心はありません。
今日会ったご近所の人の洋服、どんなものを着ていたか覚えていますか?なんの話をしたかきちんと言えますか?
そんなものです。
他人から見た自分の評価なんていうものは大して重要ではありません。
それより介護をしている自分が何をするのか、何は他の人に頼めないのか、逆に人に頼めるのかなど、自分がいいと思えるの介護のはなんなのかを考えてほしいです。
これだけは人に譲りたくない、譲れないものはご自身がしたほうがいいです。
介護している今の時間も自分の人生の大切な一部となっているからです。
そう考えた時、人に頼めることがあることに気がつくと思います。
ヘルパーさんを利用したり、デイサービスを利用することで自分が頑張りすぎないでいられると思います。
また、家族の中での分担を決めたり、また親戚、兄弟などでの役割を決めるたり振り分けることに繋がっていきます。
また、思い切って外注することもできます。最近では家事代行も1時間単位からも利用できます。
諦める、まあいいか。
介護をしていて、思い通りにならないこと、理不尽なことたくさんあると思います。
特に認知症などがありますと、徘徊や奇行など目に見えて大変なことがありますね。見守りや片付けなど本当に大変です。
子育てをしていてもそう思うのですが、
たいてい、人は自分の思い通りにならない。
ですから、諦めるということはとてもいいことです。
そうは言っても、自分の親となれば、
「昔は仕事もできてかっこよかったのに、こんなこともできなくなって…」と
本当はもっとできるんじゃないか、また元気になってほしいと期待もしてしまいます。
そのご家族にしかない家族関係があります。
うまく、オムツが交換できない。着替えが大変。などということもあると思います。介護技術の問題もあると思います。
「まあいいか」
それでいいと思います。必ず一生懸命やっているのだから。
現状を諦める、まあいいかで受け止められる方がずっと楽です。
そして、無理をせずに自分のできる範囲のことを楽しく行っていくのが介護疲れを引き起こさないと思います。
まとめ
介護疲れを解消する方法をして、3つの解決策を提示させてもらいました。現状を受け止め、今の自分がしたい介護を行なっていくことです。自分がしたくない、できないことは専門家に任せることも必要です。そのためにケアマネージャーさんに相談したり話を聞いてもらうことがすごく大事です。介護を受けるご本人もですが、介護をする家族もみんな自分の人生の一部なのです。疲れない自分らしい介護をしていってほしいと思います。