【在宅看取り】在宅でみんなが一丸となって看取った時、笑顔になれるための関わりを紹介します。
yahooにこんな素敵な記事があったので、今日はシェアさせてください。
こんにちは
病気があっても自宅に帰りたい!
家で最期を過ごしたい!
退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、
ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!
今回紹介したい記事は、
『なんとめでたいご臨終』2017年6月26日に発売されました(小学館)を著した在宅医療の医師・小笠原文雄さんと、女優・室井滋さんの初対談がの記事です。
看護師として大切な関わりのヒントがいっぱい
今回の対談記事では、患者さんとのやりとりで必要な関わりのヒントがたくさんありました。
①「後1週間で死にますよ」は笑顔になれる関係になってから話す。
室井さん:「あなたはあと1週間で死にます」みたいなことは、誰がどんなふうに伝えるかが、すごく重要でしょう?
小笠原さん:心が通っていない人、気が通っていない人が言ったら、それこそ大変なことになります。ぼくたちもいきなりは言いません。心が通って、笑顔になってから話します。
まず、
とにかく大切なことは信頼関係を築くということです。
小笠原先生は 『心が通って笑顔になれる』 という表現しています。
では、心が通って笑顔になれる関係ってどうしたらできるのでしょうか?
小笠原先生:腹をくくって2時間ぐらい話をします。最期が近いこと、在宅での緩和ケアについても説明します。その日のうちに笑顔にするのがわれわれのモットーです。目を見て、手を握ってゆっくりと時間をかけて話す
腹をくくって2時間くらい話す。
医師が、腹をくくってというのは、いくらでも時間を使ってもいいということだと思います。
納得がいくまで、丁寧にゆっくり話す。
これは患者さんも医師もお互いにそういうことです。
実際の医療現場で2時間の面談をしてくれるというのはすごいことです。
3分診療などという言葉があるように、2時間待って3分診てもらう。外来診療ではスタンダードではないでしょうか。入院の場面でも医師との面談、病状説明に2時間を取ることは稀で、ほとんどは長くとも30分程度です。
真剣に話し合う。
思いを聞く。
どんな風に過ごしていきたいのか。
今抱えている問題は何か。
どうしたらいいのか。
どんな手立てがあるのか。
この医師からは何をしてもらえるのか。
また、医師として
真剣に話し合う。
思いを聞く。
自分は何をこの患者さんにしてあげられるのか。
この患者さんがどうしたら家で最期まで過ごせるのか。
どんな手立てが必要なのか。
じっくり話し合うことでお互い思いを確認しながら、同じ方向性を向くことが信頼関係を作るということだと思います。
②ただ触れるだけではない。サインを読み取れ
また、小笠原先生は
小笠原さん:必ず握手をして、その時、人差し指を伸ばして、さりげなく脈をとります。
脈からその方の緊張を読み取り、話し方を合わせているそうです。
看護師は普段、血圧を測ったり、脈を測ったりする場面で、必ず患者さんに触れます。
触れることでわかること以外に、嗅覚など五感を使って状態を確認しています。この場面を使って、先生のように話し方を合わせたりするのがいいでしょう。
③ご臨終の意味は「死を見据えて自分がやりたいことをやり尽くす」
小笠原さん:「ご臨終」とは「終わりに臨む」、つまり生きている時、死を見つめた瞬間からだと思っているんです。それが1年であろうと2年であろうと、たとえ1か月、1日前であろうと、死を見据えて、自分がやりたいことをやり尽くすことができれば、それは「なんとめでたいご臨終」だと思います。
医療者であっても死について話したり、考えることはなんとも難しいし、未だタブーとされている意識があります。ですので、看取りの場面で死に向き合うのが怖いと思ってしまいがちです。しかし、この感情は看護師も人間だし、隠したりする必要はないのではないでしょうか。死を見据えて行動するその患者さんを支えるために一緒に死を見つめるスタンスでいいのです。医師は、きちんと余命を示し、看護師も加わり一緒に死を見据えている患者に寄り添う。心が寄り添ってケアに反映されるのではないでしょうか。
まとめ
真剣に話し合い信頼関係を築く。
触れながらサインを読み取り、活かす。
死に対する自分の思いを感じながら、死を見据える作業を一緒にしていく。
今回は関わりのヒントとして「なんとめでたいご臨終」の小笠原先生の記事をもとに考えてみました。こんな心がけで患者さんと関わると看取りのための信頼関係を築く第一歩となれるのではないでしょうか。