自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

【勉強会レポート】緩和ケア勉強会、患者サポートセンターでの支援の実際を通して退院してくるときの支援は3段階に分かれています。

【在宅療養】

 

私が勤めている訪問看護ステーション近辺の病院や居宅介護支援事業所(ケアマネージャーさんの事務所)では勉強会を盛んに行っています。

 

今回は基幹病院の緩和ケア勉強会での学びのレポートをお伝えします。今回のテーマは〜患者サポートセンターにおける支援の実際〜です。

 

病気があっても自宅に帰りたい!

家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者さまを1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

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緩和ケア勉強会①

今回の勉強会は〜患者サポートセンターにおける支援の実際〜のテーマで行われました。

 参加は病院の医師、看護師を中心に、ソーシャルワーカーさんや薬剤師さん、地域の訪問看護ステーション、ケアマネージャーさんが参加されていました。

早速内容をレポートし、私なりの解釈、説明を加え、わかりやすくお伝えしようと思います。

 

現在、ほとんどの病院には「地域連携室」「退院調整看護師」「医療相談室」などという部署があります。ないところは、以前は外来看護師が行なっていたという経緯もあり外来で兼務されているところもあります。

 

病院での退院支援の3段階プロセス

①ステップ(外来〜入院時48時間以内)

病棟看護師の役割として、退院を見据えた支援が必要かどうかスクリーニングをし、アセスメント(根拠のある判断)を行う。

 

②ステップ(入院3日目〜退院まで)

病棟看護師と退院調整看護師の双方の役割として、患者の受容支援と自立支援として病気の治療とともに退院後の生活のイメージを患者と家族と相談していく。

 

③ステップ(必要となった時点〜退院まで)

退院調整看護師の役割として、退院が可能となるための介護保険などのサービスの検討、調整を行う。

 

このように退院支援のプロセスは3段階に分かれています。

 

入院してきた時点でその方が退院するためにはどんな状態(病気の状態に加え、身体機能がどうか、精神状態はどうかなど)であれば、退院し在宅生活が可能かどうかをかなり早い時点で考える必要があるということですね。

 

入院してきた時点で生活歴などを話したりアンケートで答えたりすると思います。その時に家の状態(バリアフリーなのか、ベッドで寝ているのか布団なのか、2階なのか、エレベーターはあるか、近所で買い物ができるかなど)などの情報も集めておくことが必要です。

 

 また、②のステップでは病棟看護師とともに退院調整看護師も関わっていく必要があります。ここでいう退院調整看護師とは、先ほど述べた「地域連携室」「退院調整看護師」「医療相談室」の看護師やケースワーカーを指しています。

 

 入院した時点で、退院をイメージしてどんなふうにしたらいいかをケアプランを病棟看護師は立てる必要があります。

もし、すでにケアマネージャーさんがいて介護保険を利用しているような方は、ケアマネージャーさんからも情報提供があると思いますが、入院した時点で病棟看護師に現在、介護保険サービスを利用していて、〇〇さんというケアマネージャーさんが担当していることを病棟看護師さんにお伝えしておくといいと思います。

 

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 私が病棟で働いていた時は、在宅療養がどんなものか、退院するとはいうものの、障害を抱えてどうやって暮らしていくのか、日中に世話をしてくれる人がいるか、車椅子を自宅で使うスペースがあるかなどはっきりいってよく理解できていなかったと思います。

まして、ポートによる在宅中心静脈栄養など医療器械を使用するような患者さんを、どうやって家族の力でみていくのかいつも不安でした。

 

しかし、現在は訪問看護をしているので、ご自宅での療養生活がイメージできます。患者さんの身体能力を評価し自宅で過ごすための手段やサポート(介護保険サービスや公的サービスなど)を考えることができるようになりました。

日本看護協会出版会が出している「看護につながる在宅療養移行支援」の中では、急性期医療現場の医療従事者たちが…在宅療養へ移行するのに最も重要なことは地域居住の継続であり、そのためには介護保険制度を理解する必要がある。とはっきり述べています。

 では、どうやって介護保険を学べばいいか、最も早道は介護支援専門員(ケアマネージャー)試験への挑戦と書かれていました。(笑)

ちょっと、これは病棟でフルに働きながらでは結構大変ですね。

 

私も平成27年度に取得していますが実は相当苦労しています。その時の合格率は全体で19.2%ですので、難関な資格です。(涙)

 

挑戦する方、どうかがんばってくださいね。応援しています。

もし、試験を受けるつもりがないのであれば、少しずつでも介護保険を理解するために学んで欲しいです。このブログもお役に立てると幸いです。

 

では。

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~

介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりで困ったこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。コメントお待ちしています。