自宅のベッドで最期を過ごしたい! 病気があっても家で暮らしたい!在宅療養・介護のはなし

介護保険制度を利用し病気を抱えながらもご自宅で生活されている方も多くなっています。「最期は自宅のベッドで愛する人に囲まれながら逝きたい」をどうやったら実現できるか、ケアマネージャーとして訪問看護師として考えていきます。

小林麻央さん、最期に「愛してる・・・」と、ご自宅で旅立たれました。病院ではなく自宅での看取りを終えた海老蔵さんの感想。

【在宅看取り】

 

平成29年6月22日の夜、

フリーアナウンサーで 歌舞伎役者 市川海老蔵さんの妻である、

小林麻央さんが天国へ旅立たれました。34歳でした。

 

病気があっても自宅に帰りたい!家で最期を過ごしたい!

退院したい!と思っている患者様を1日でも早く、

ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです!

 

 小林麻央さんの在宅療養を私なりに振り返ってみました。

 

 

小林麻央さんの闘病生活

 

小林麻央さんは本当に優しくて強い人でしたね。

ブログは350も更新され、病気を告白してから1年が過ぎていました。

たくさんの勇気を、愛情を包み隠さず、伝えてくれたと思います。

このブログで闘病中の方がどれだけ励まされたか・・・。図りしれませんね。

 

 

私がこのブログのテーマに挙げている一つが在宅での最期です。

 

自分が死ぬ場所を自分で決める。

そして安心して自宅を選びたい。

 

 

市川海老蔵さんの会見は、本当に異例で、昨日のことなのに

とても立派でした。

 

最期のエピソードを話した時の大粒の涙・・・

 

でも、

きっと一生懸命、看病された、

やりつくした思いがあったのではないでしょうか。

 

病気で苦しんでいたことを除けば、

とても理想的な家族、夫婦であったと思いました。私の理想でもありました。

 

 

 

在宅看取りの市川海老蔵さんの感想

 

 会見より

*記者の質問*

 

『最後ご自宅で送ってあげることができたのはよかったなという風に思いますか?』

 

 

 

『それは とてもよかったと思います。

 

お母様も お父様も わたくしも、お姉さまも、麻耶さんも

 

子供たちもずっとそばにいれたので

 

すごくよかったと思いました。

 

まあ…病院で…私は父は病院で亡くしているので…

 

病院の…ん…時と…は違う…。

 

 

家族の中で、家族とともに

 

一緒にいられた時間は…まぁ、 

 

本当 かけがえのない時間を過ごせたと思います。』

 

 

 

このように答えておられました。

 

 

『病院とは違う・・・・』

不安や苦労はあったけど…といった気持ちが入っているように思えました。

 

それでもかけがえのない時間を過ごせた。

 

病院では、いくら個室とはいえ完全なプライベートの空間を作ることはできない。

自宅なら、自分のいるべき空間に自然体でいられる。

 

子供がいて、夫がいて、兄弟やお友達がいて…

自分の好きなにおいがあって…

どこに何があるかもみんなわかる。

 

自分が何をするのか。今日・・・今・・・

 

生きることは選択の連続です。

 

 

母として、妻としての役割を全うしながら、

麻央さんは、最期を自宅で過ごせていたのだと思います。

ブログではいつでも子供たちの愛があふれています。

 

 

もちろん、それを支えるための家族のマンパワーも必要ですし、

医療者の支援も必要です。

実際、麻央さんは、栄養のための点滴をしていたようですね。

(持続輸液ポンプを使用、中心静脈栄養を行っていたと推測)

 

訪問看護師、訪問診療医に支えられていたことが大いにあると思いました。

特に、顎に転移したがんはおそらくかなりつらかったと思います。

話したり、笑ったり、食べたり…

 

でも、ブログの写真を見ると

素敵な笑顔ですね。

 

口内炎の痛みより、

お母様のしぼったオレンジジュースの甘酸っぱさがまさる。』

とはすごいことです。

 

おそらくペインコントロール(がんによる痛みを抑える緩和療法)が

うまくいっていたと思われました。

医療チームの力ですね。

 

家族の力と医療の力を十分に発揮できたのも

小林麻央さんの 

いかなる時も相手を思う愛情がみんなを動かしていたことでしょう。

 

ご冥福をお祈り申し上げます

 

 

市川海老蔵さんの言葉・・・

 

 『「愛してる」

と言って旅だったことが・・・

 

こんなに愛されてるとはよくわかっていたんですけど・・・

最後の最後まで

愛してくれていたことに・・・

・・・もう…なんとも言えませんね。

すみません…なんか…』

 

男泣き 涙…

 

 

 

 

 

 

~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~


退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。


介護のこと、自宅療養のこと、病院の看護師さんとの関わりこと・・・私で答えられることは何でもお返事したいと思います。下記へメール、またはコメントお待ちしています。

 

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