【在宅介護】介護者、家族の意欲を引き出すためにしていること
【自宅療養・介護】
病気があっても自宅に帰りたい!
退院したい!と思っている患者様を1日でも早く、
ご自宅で安心して過ごせるようにしたい訪問看護師、ケアマネージャーです。
前回につづき、意欲を引き出すことについてお話ししたいと思います。
介護の現状
平成25年の時点で要介護状態にある方は570万人とされており、
現在も急速に増加しています。
主な介護者は、同居している方が61.6%で最も多く、
次いで事業者が14.8%です。(これは老人ホームなどにいらっしゃる方を指していると思われる)
実際に自宅で介護している方は、同居している配偶者(26.2%)に続き、
子(娘、息子)
子供の配偶者の順です。
そして主な介護時間は要介護3の状態で「ほぼ終日」と回答しています。
(平成25年国民生活基礎調査の概要より)
介護のために仕事を辞めざるを得ない、介護離職という言葉もあります。
社会的にも働き盛りの中高年の人たちが、介護を選ぶことで、
社会的生産を低下させ、社会問題にもなっています。
(この問題はまた別に触れたいと思います。)
過酷な介護状況
介護は想像するよりかなり大変なことです。
まず、自分のお母さんなりお父さんなりが歩けなくて、
トイレにもひとりで行けない、おむつをはいているということを想像してください。
どんな気持ちになりますか?
悲しい気持ち・認めたくない気持ち・情けない気持ち・悔しい気持ち・・・
まずそんな気持ちになると思います。
そして自分が実際にトイレに連れていくことを想像してみてください。
安定しない体を支え、ズボンを下ろし、おむつを下ろし、ゆっくり座らせる・・・
終わった後にお尻を拭く。
またおむつを履かせ、ズボンを上げる。
腰をかがめてなれない動作の連続・・・
自分のお父さんなら、
「おやじ・・・どうしてこんな風になっちゃったんだ」
こんな気持ちから、介護が始まっているのです。
体力的なことも大きく関係しています。
主な介護者は68.7%が女性で、60歳から69歳の方が30%近くという結果です。
ですので、いかに楽に介護をするのか、
また継続的に意欲をもって介護をするということが大切です。
家族の意欲を引き出すために・・・
私は、まず介護者の自分の親や配偶者へのこんな気持ちに注目しています。
気持ちに焦点を合わせることが重要です。
これは想像になってしまうのですが一瞬でも同じ立場で気持ちを共感するということだと思っています。
そしてねぎらいの言葉と頑張っていること、よくできていることを言葉に込めます。
「とても良くてしてくれるのでよかったですね。」
「ちゃんとできていますよ」
「それでいいです」
「あっていますよ」
といった感じです。
中にはとても熱心に介護されている方もいます。
(反対のパターンももちろんありますが・・・。)
そういった方には
「少しぐらい手抜きもいいですよ。これしなくても死なないですから(笑)」
といったことも伝えます。
「夜はよく眠れていますか?」
この質問は、家族にもよくしている質問で、生活の質を確認しています。
おむつ交換が多くて眠れない、
本人が起きていて眠れない、
心配があって眠れない・・・などを確認するためです。
もし、改善できるところがあれば頭をフル活用して新しい提案を考えます。
時にはショートステイなどをすすめることもあります。
また、ケアマネージャーさんにサービス内容を再検討してもらうこともあります。
まとめ
・家族の気持ちに一瞬でも(想像でもいいので)なろう
・できていること、頑張っていることを言葉にして伝えよう。
・睡眠の質を確認することで家族の介護負担を考えよう、そして不安要素を取り除こう
~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~
退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。
~どうか介護、自宅療養のことで悩まないで~
退院したいけど言い出せない。退院に不安がある。介護のことで困っているなど、病気とともに生活していると、様々な悩みがあると思います。
介護のこと、自宅療養のこと、私で答えられることは何でもお返事したいと思います。下記へメール、またはコメントお待ちしています。
taeko.nishiyama@minehealthcare.co.jp
では